Xperiaの空白地帯「ミッドハイレンジ」になぜ消極的なのか

少し前の情報だと「Xperia」の年間出荷台数は250万台前後というデータがありました。ちなみにXperia 5シリーズから最新機種が出なくなっても大きく数字が変動がなかったことを考えると、Xperia 5シリーズの売り規模はXperiaの中でそこまで大きくなかったと判断することが出来ます。

一方で昨年の下半期に発売されたXperia 10 VIIの初動はかなり好調だったと言われており、まもなく発売になるXperia 1 VIIIに関しても歴代と比較すればネットでの評判は悪くないのかなと思います。

一方で欲しいと思うユーザーにとってネックになってくるのが「価格」だと思います。

ラインナップにおけるバランスの悪さ。

直販版でみるとXperia 10 VIIが約7万5000円に対して、Xperia 1 VIIは23万5000円と約16万円の価格差があるので極端なのかなと思います。少なくとも価格でみればバランスがいいラインナップとは言えません。

一方でAndroidメーカーでみれば、シェアを少しでも拡大するためにエントリーモデルやミドルレンジモデルを充実させており、今のXperiaにない魅力の一つなのかなと思います。

Sonyがシェア拡大を目指すのであれば低価格帯の機種が急務になりますが、モバイル部門を継続する理由としては通信技術の発展のためとしており、言ってしまえばXperiaを売ることが最優先ではありません。

ただ事業として継続する上で「赤字」はまずいのでターゲットを限定した上で利益重視の戦略を採用している感じになります。このことを考えると現状でラインナップを増強するメリットはあまりないと判断することが出来ます。

中価格帯の機種。

一方でYouTubeで以下のようにコメントを頂きました。

昔みたいな1と5の関係性じゃなくて1と10のハイブリッドみたいな感じでスピーカーと広角は1シリーズ同等で他は10に寄せてSD7シリーズのっけて10万以下ぐらい狙えたらコスパ悪くなさそうだし欲しい人けっこう居そうだけどやっぱみんなコンパクトハイエンドがいいのだろうか、、、?

おそらくSonyもミッドハイレンジモデルの存在を検討していた時期もあったのかなと思います。ただそれでも製品化されない理由として、おそらくユーザーが望む形で出すことが厳しいからなのかなと思います。

実際にコストがどの程度かかるのか不明ですが、Snapdragon 6シリーズだからこそQualcommといい条件で取引をできている可能性があります。一方でSnapdragon 7シリーズになると採用しているメーカーもいるのでQualcommもSonyに好条件を出さずとも十分な取引量を確保出来ている可能性があります。

実際のところは不明ですが、SoCのコスト差よりも取引における条件が重くのしかかっている可能性があり、Snapdragon 7シリーズに変更するだけでもコストがかなり増加してしまう可能性があります。

またRAMやストレージのコスト増加も重なってくると思うので、利益率が薄いミドルレンジモデルは値上げ回避が難しく、Xperia 10 VIIIは直販版でさえ8万円近くの価格設定にもおかしくないのかなと思います。

つまりローエンドに近いXperia 10シリーズですら8万円近くになってしまうことを考えると、ミドルレンジやミッドハイレンジに近い機種を出そうとすると10万円は超えてしまう可能性があるのかなと思います。

差別化の難しさ。

SonyによるとXperia Xシリーズが失敗した理由の一つとして市場の読み違えとしています。ざっくりと中華系メーカーに太刀打ちが出来ないことを認識しているからこそ、結局価格が勝負になってしまうミドルレンジやミッドハイレンジモデルであまり勝負したくないというのが本音なのかもしれません。

基本10万円そこらではコストの問題で他社と明確に差別化することは難しく結局価格での評価になり、「高い」と批判される未来ははっきりしています。一方でSonyはXperia 10シリーズをミッドハイレンジ寄りにしない理由として、閾値を設定している可能性があるのかなと思います。

SoCというスペックで判断するのではなく、実際に使ってどう感じるかの方が重要と考えている可能性があり、Sonyがターゲットにしている層はSnapdragon 6シリーズからSnapdragon 7シリーズに変えたとしてもあまり差を感じにくいと判断している可能性があります。

スマホが快適に動作するかの上でSoCも重要ですが、それ以上にリフレッシュレートやOSの最適化なども重要になってきます。なのでSoCだけを強化したところではそこまで変わらないのであれば、一般層にとっては高くなるだけなのでマイナスしかないです。

現状だとラインナップにおけるバランスが悪いことに違いはないですが、少なくともオタクの理想を実現したXperiaが登場することは考えにくいのかなと思います。