Tensor G6の方向性。Pixel 11はゲームより2つのことを優先した進化に

事前情報からもGoogleは今後数世代分のSoCについてTSMCと協力関係を結んだと言われています。あくまでも噂に過ぎませんがPixel 14シリーズあたりまでは最低でもTSMC製のGoogle Tensorが継続する可能性があります。

今回Android AuthorityがGoogle Tensor G6の方向性について言及しているのでまとめたいと思います。

CPUは大幅な進化。

そもそもGoogle Tensorを開発するようになった目的としてはPixelのAI機能をより強化するためであってGoogleによれば当時の既製品で強化することは無理だったみたいです。

GoogleとしてもSoCの開発のノウハウがそこまでなかった可能性も高くユーザー視点でみれば他社のSoCと比較してベンチマークスコアが低い上にゲーム性能も低いとかなり批判されています。

ただGoogle Tensor G6に関してもゲームパフォーマンスは低いと思っていた方がいいです。その上でGoogle Tensor G6のリーク情報を確認するとCPUは大幅な進化になると思います。

項目 Google Tensor G5 Google Tensor G6
製造プロセス TSMC 3nm (N3E) TSMC 2nm
コア構成 1+5+2 1+4+2
高性能コア Cortex-X4 ×1 Arm C1-Ultra ×1
高性能コア クロック 最大3.78GHz 最大4.11GHz
ミドルコア Cortex-A725 ×5 C1-Pro ×4
ミドルコア クロック 最大3.05GHz 最大3.38GHz
省電力コア Cortex-A520 ×2 C1-Pro ×2
省電力コア クロック 最大2.25GHz 最大2.65GHz

現行モデルのメインコアはCortex-X4だったのに対してGoogle Tensor G6ではCortex-925をスキップしてDimensity9500と同じくC1-Ultraを採用すると予測されています。

従来でいう超大型コアを一つ搭載している他ミドルコアであるC1-Proをクロック数違いで合計6つの7コア構成となっており現行世代と比較すると高効率コアが完全になくなった感じです。

ちなみに海外サイトによるとGeekBench 6におけるシングルコアを基準にすると新旧コア間に理論上約40%の改善の余地があるとしており実際理論値通りにいけば40%近く改善するかもです。

Exynos2600に近い性能に?

またアーキテクチャから見ればの話になりますがグローバル向けのGalaxy S26が搭載しているExynos2600に近いパフォーマンスになるとしておりGoogle Tensor G6の方がクロック数が高いことを考えるとマルチコア性能でみた場合はExynos2600を上回る可能性があると思います。

少なくともCPUだけでみれば日常使う上で申し分ないパフォーマンスを実現するかもしれません。

項目 Google Tensor G6 MediaTek Dimensity 9500
製造プロセス TSMC 2nm TSMC 3nm 第2世代
コア構成 1+4+2 1+3+4
超高性能コア Arm C1-Ultra ×1 Arm C1-Ultra ×1
超高性能コア クロック 最大4.11GHz 最大4.21GHz
高性能コア C1-Pro ×4 C1-Premium ×3
高性能コア クロック 最大3.38GHz 最大3.5GHz前後
省電力コア C1-Pro ×2 C1-Pro ×4
省電力コア クロック 最大2.65GHz 最大2.7GHz

ただ海外サイトによるとGoogle Tensor G6は保守的だと指摘しておりDimensity9500は超大型コアのC1-Ultraを1つ搭載しているのは一緒ですが大型コアとなるC1-premiumを3個搭載しておりSnapdragon 8 Elite Gen 5は超大型コアを2つにミドルコアを6つと大型コアをより多く搭載している他社の方が重い処理に強いことは明らかだと指摘しています。

GPUに求められていること。

少なくともCPUでみれば申し分ない感じですがGPUに関してはちょっと異質になりそうです。事前情報通りであればPowerVR DXT-48-1536からPowerVR CXTP-48-1536へ刷新されると予測されていますが「P」がつくモデルは2021年のCシリーズには存在していなかったみたいです。

ただDXTからDXPTの関係と同じであればCXPTは電力効率を改善したモデルの可能性があります。ちなみにDXPTは2025年に登場しておりDXT対比でワット当たりのFPSが20%改善しておりGoogle Tensor G6が搭載予定のCXTP-48-1536は電力効率が改善したモデルの可能性があります。

またCXTは面積あたりの性能を20%改善した設計だとされておりGoogleはより小さい面積でも同様のパフォーマンスを実現できるCXTP-48-1536を選んだ可能性があると指摘しています。

コストとのバランス。

ちなみにDXT-48-1536はハード的にはレイトレーシングやGPUの仮想化に対応していますがGoogle Tensor G5では有効化されておらずGoogle Tensor G6でも同様の流れとの話です。

そもそもハードレベルで削除されると言われておりより面積が小さいCXTPの採用に加えレイトレーシングやGPUの仮想化を削除することでSoC自体の小型化に尽力しているかもです。

SoCはざっくりと正方形に近いイメージがありますが丸型のウェハを製造した上で切り出す流れでウェハ一枚あたりで製造できるSoCの数が多ければ多いほどコストが下がるとの話です。

そのためGoogleとしてはSoCの面積を出来るだけ小さくすることでコストカットする狙いです。少なくとも事前情報通りであればGoogle Tensor G6はCPUでパフォーマンスの強化を狙っている一方でGPUに関しては効率化を優先することでバランスをとっているかもしれません。

一部噂によるとGoogleが半導体部門を継続するためにはGoogle Tensorのコストを$60以下に抑制する必要があると言われていましたがGoogle Tensor G5はオーバーとの話です。

そしてGoogle Tensor G6では2nmプロセスノードを採用することでコストがさらに増えます。だからこそGPUのコストカットを優先している感じでGoogleとしてはこれ以上の強化は多くのユーザーにとって必要ないと考えている可能性がありゲームには向かないかなと思います。

Pixel 11に期待できること。

少なくともGoogle Tensor G6でもゲームパフォーマンスに期待しない方が絶対いいです。オタクが求めるゲームパフォーマンスを期待するのであれば他社を選んだ方が幸せだと思います。

逆にGoogleがここまで割り切ったということは多くのユーザーがゲームパフォーマンスの高さを望んでいないと判断している可能性がある一方でGoogle Tensor G6では長年問題視されたSamsungのExynosモデムが廃止になりMediaTekのM90に刷新されると予測されています。

実際にどこまで改善するのか不明ですがPixel 10シリーズを使っていると負荷をかけた際の消費電力がかなり多い印象でGPUの効率化の改善は優先事項だったのかなと思います。

またTSMCの2nmプロセスノードを採用することでパフォーマンスの改善を狙いつつ電力効率の改善にも注力している可能性があり電池持ちの改善や通信周りの改善にも期待したくなります。

AIとカメラの進化に注力。

また同サイトによるとGoogle Tensor G6ではTitan M3チップに刷新されることでPixelのセキュリティが底上げされる可能性があることに加え新世代のTPUや新世代のIPSも対応する可能性があると指摘していることからもGoogleの方向性は明確なのかなと思います。

少なくともゲームパフォーマンスは重視しておらず多くのユーザーが日常使う上で問題なく動作する閾値を満たしつつもオフラインにおけるAIとカメラの底上げなのかなと思います。

ちなみに直近の情報通りであればPixel 11とPixel 11 Pro Foldは広角センサーが刷新でPixel 11 Proシリーズに関しては広角に加え望遠構造も刷新される可能性があるとの話です。

なので事前情報通りであればカメラはハードでもソフトでも底上げする流れになりそうです。

Snapdragonを採用すれば解決する話でもない。

他社よりゲームパフォーマンスが低いのに他社と価格帯が一緒であることからもPixelは割高と批判されますがゲームを重視していない人間からすればゲームパフォーマンスが高いなら本体価格が高くてもいいという流れにならず結局Pixelの価格の高さを批判している人の多くはゲームパフォーマンスを重視している人で実ユーザーの声ではないのかなと思っています。

またSnapdragonを採用してほしいという声も多いですがGoogleの過去の発言を鵜呑みにすればオフライン処理におけるAI機能が減ることに加えSoCのコストが増加する可能性があります。

Google Tensor G5のコストがどの程度なのか詳細は不明ですが下手したら半分以下かもです。なので結局はSnapdragonを採用した場合にユーザーにコストとして転嫁するかもしれません。

パイオニアは必要。

また魅力的なAI機能の多くはオンライン処理だからオフライン処理に拘る必要がないとの声も多いですが仮にオンライン処理が主体になればAI自体が有料化される可能性があると思います。

また便利なAIを使うには課金が必要となれば経済による格差がますます広がるかもしれません。たかがスマホと思うかもしれませんがおそらくパソコンを触っている時間よりもスマホを触っている時間の方が世界全体で見た場合長い可能性が高く日常により密接していると思います。

何より今は微妙に感じたとしても誰かがその市場を切り開かない限り未来はないと思います。

例えば折畳式機種に関してSamsungやHuaweiが長年頑張って市場を切り拓いたからこそ今や選択肢が増えた上でAppleがいよいよ今年市場に参入するという流れになっています。

結局Samsungが下地を作ってなければAppleが市場に参入することはなかった可能性があります。また現時点では何ともですがAppleの折畳式機種が今後の市場の流れを大きく変えて折畳式機種が便利と一般層に広くリーチして市場が拡大する流れに繋がっていくのかなと思っています。

仮にこの流れになったとしたらパイオニアがいたからこその結果だと思っておりGoogleのAIに注力している現状も数年後にはより多くのユーザーが当たり前のように使っているかもです。

その時に流れを作ったのはGoogleということになり投資したからの結果なのかなと思います。

各社特色があった方が面白い。

スマホに何を求めるかはユーザー次第ですがメーカーがそのニーズに出来るだけ応える必要はないと思っており各社ごとに何か選択肢があった方が個人的には面白いのかなと思っています。

結局均質化してしまえばあとは価格だけの問題になり安いモデルしか売れなければ市場は徐々に衰退してくと思うからこそ他社と何か違った動きをしているメーカーがあってもいいです。

何よりGoogleがAIに力を入れる理由はAndroidの発展のためでありゲームパフォーマンスを求めるのであればゲーミングスマホなど力を入れている機種を購入すればいいだけだと思います。

Google Pixel 11シリーズは今まで通りAI主軸を貫いてほしいと思います。