Pixelは安泰?EU新バッテリー規制の誤解と現実

EU議会における決定で最も影響を受けているのが「Apple」かなと思っており、環境への配慮という名目で「USB-C」への強制切り替えに加え、市場の独占に繋がることからもサイドローディングの開放や、サードパーティの決済の開放など、かなり振り回されている印象を受けます。

一方でAndroidメーカー含めて全てのメーカーが影響を受けている部分としては、アップデートサポート期間を最大5年以上にすることで、今後控えている部分としてはバッテリーの交換についてです。

条文を表面的に解釈すると従来のガラケーのようにユーザーが裏蓋をはずして簡単に交換できるようにしなければいけない設計に変更する必要があるように見えますが、今回9To5Googleによるとどうやらそうではないみたいです。

取り外し可能なバッテリーの定義。

まず最初にバッテリーに関する新たな規制はすでに施行されており、現在は「猶予期間」となっています。そしてEUで該当する製品を販売する場合は2027年2月から、この規則に則った運用をする必要があります。

その上で問題となっているのが「取り外し可能なバッテリー」の定義で、特殊なツールなしでユーザーが簡単に交換できるようにすべきだとしていることからも「換装式」を採用する必要があると解釈したくなります。

ただ今回の情報によると定義は以下のようになります。

特殊工具や熱処理(ヒートガンなど)を使わずに取り外せるものとされています。ただし、市販されている一般的な工具であれば使用可能とされており、必ずしも“完全に工具不要”である必要はありません。例えばPixel 10やGalaxy S26のような端末では、接着剤を剥がすために熱が必要になるため、厳密には「取り外し可能」とは見なされない可能性があります。

なのでバッテリーを接着剤で固定してないPixel 10aであれば規制はクリアしていると判断できるのかなと思います。少なくとも従来のような「換装式」を採用しろということではないみたいです。

規制の例外。

また「定義」における例外として以下のように規定されています。

  • 500回充電後でも容量83%以上を維持
  • 1000回充電後でも容量80%以上を維持
  • 防水性能がIP67以上

少なくともGoogle PixelでみればGoogle Pixel 8a以降はこの基準を満たしており、Samsungに関しても同様に満たしています。つまり多くのスマホは現時点で規制に適合している可能性があるとしています。

大きくは変わらず。

結局のところ前々から言われていたことにはならず、最新世代のスマホであればほとんど影響を受けない可能性が高いのかなと思います。

つまり、この規制によってすべてのスマートフォンが大きく設計変更を迫られるわけではありません。ただし、EU市場ではバッテリー寿命や防水性能の最低基準が引き上げられるため、全体的な品質向上は期待されます。また、基準を満たせない端末については、熱や溶剤を使わず簡単にバッテリー交換できる構造が求められることになります。

EUが今後規制を強化してくる可能性があるため、メーカーも油断は出来ませんが、ユーザーとってはより修理しやすい環境が構築される結果に繋がっている可能性があるのでプラスなのかもしれません。

とはいえ従来通り「知識」がないと自身でバッテリーを交換出来ないことに違いはないと思います。