Tensor G6で「Pixel 11」はどう変わるのか

GoogleはAndroid全体でAIをより強化することでiOSとの差別化を狙っていると思います。その目的を達成するためかPixelはある意味AIのリファレンス機に近い立ち位置なのかなと思います。

今回はGoogle Pixel 11シリーズの方向性についてリーク情報をもとにざっくりとまとめてみたいと思います。

独自SoCの強み。

Pixelの強みの一つとしてはハードからソフトまで一貫して開発していることだと思います。

基本的にスマホは言い方を悪くすれば寄せ集めなのでGoogleが開発したAndroidを採用してMediaTekやQualcommが開発したSoCを採用しつつハードを自社で開発しているメーカーが多いためどうしてもソフトからハードまで一貫性を持たせるのは難しい状況にあります。

そして一貫性のメリットとして自分たちがやりたいことを実現するための調整が出来ることです。

例えばAppleで見ればこのような写真や動画を撮れるようにしたいとなった時にSoCレベルでの開発が必要になるため先にその目標を実現しやすいSoCを開発すると聞いたことがあります。

またAppleの場合だとSoCとそれ以外のデザイン含めたハードの開発時期には数年近くのタイムラグがあると言われておりSoC自体は数年先行して開発しているとも言われています。

それだけSoCレベルで調整できるのはメリットであり独自SoCのメーカーはかなり限定的です。

Google Tensor G6から見える方向性。

現時点でPixel 11シリーズの全貌は見えてきていないですがGoogle Tensor G6の方向性をある程度読み取ることでGoogleがどのように仕上げたいのか見えてくると思います。

まずGoogle Tensor G6に関して細かい部分は省きますがざっくりと言えば電力効率の改善で消費電力を抑制できれば電池持ちの改善や発熱抑制とユーザビリティが改善します。

一方でパフォーマンスも重要だと思いますがGoogle Tensor G6のキーとだと思うのはCPUやGPU以外かなと思っており一つ目としてはTaitan M3チップに強化されることです。

詳細は分かっていないですがより高度なセキュリティリスクにも対処できる可能性があります。

そして2つ目として5Gモデムの刷新でMediaTek M90に刷新されると言われています。初代Google TensorからSamsung製の5Gモデムを採用してきましたが評判が悪かったです。

もちろんGoogleのチューニングに問題もあったと思いますがそれにしても不安定でした。ただPixel 11シリーズでようやくSamsung製から卒業出来るとなれば期待したくなります。

とはいえ注意点としてMediaTek製の5Gモデムは良くも悪くも何も聞かないので実力は未知数です。

電池持ちに閾値?

少なくともGoogle Tensor G6のリークを見るとコストを抑制しつつ電力効率の改善です。ちなみにGPUに関してよく言われますがGPUのパフォーマンスを制御することでコストカットをしているのではなくTPUなどそれ以外の部分にコストをかけていると考えた方がいいです。

なのでGPUのパフォーマンスが低いから価格を安くしろというのは見当違いなのかなと思います。そしてGoogleに関してリークしているバッテリー容量をみる限りは閾値を設定したかもです。

つまり多くのユーザーが満足できる電池持ちの基準を設定してそれを超えた場合はバッテリーの刷新などコストを無理にかけず満足度の改善に繋がる他の部分にコストをかける感じです。

あくまでもリークをみるとバッテリー容量が現行モデル対比で減少しているのでSoCやディスプレイの進化による電力効率の改善で容量減少分をカバーする狙いがあるかもしれません。

Pixel 11シリーズは現行モデル対比で大きさはほぼ変わっていませんが薄型化しています。薄型化したからといって実際にそうなるとは限らないですが軽量化にも期待したくなります。

歴代Pixelは筐体サイズの割には重いことが多いのでユーザビリティを改善させるためにも軽量化もある程度意識した可能性がありそのためのバッテリー容量とのバランスかなと思います。

もちろんハードユーザーからすれば電池持ちが良いほどいいと思いますが自分のようなライトユーザー寄りの人間からすると今の中華系を中心にちょっとインフレしすぎの印象です。

もちろんスペックの割には電池持ちがあまり良くない機種もありますがOppoなどで見ると寝る前の電池残量が80%弱でこれ以上改善したとしても自分の満足度は変わらないと思います。

GoogleがSoCのパフォーマンスに閾値を設定している可能性があることに加えPixel自体が80%ルールを採用して開発していることを考えると電池持ちに閾値があってもおかしくないです。

ただバッテリーのコストの問題もあると思っておりシリコンカーボンバッテリーは単純に品質が低いと言われており容量を増やすと輸送規制にひっかかるのでコストが増加します。

なのでGoogleの方針とコスト含めた大人の事情を上手くバランスをとった結果かもしれません。

独自ISPとカメラ。

そしてGoogle Tensor G6においてもう一つ強化されると言われているのが独自ISPです。ちなみに歴代Google Tensorは独自SoCと言いつつも実質Exynosのセミカスタマイズでした。

ただGoogle Tensor G5でTSMCに移行した際にSamsung製のコンポーネントはほぼ採用しておらず逆にセミカスタマイズだったからこそ出来たことが独自ISPの開発です。

ちなみにGoogle Tensor G4まではSamsungのISPをGoogleがカスタマイズしていました。ただGoogle Tensor G5では独自ISPに切り替わっておりGoogle Tensor G6ではさらに強化されると言われており画像処理の進化は撮れる写真や動画も変わるかもしれません。

リーク通りであればPixel 11シリーズ共通でメインカメラセンサーは刷新との予測です。仮に従来通りであればPixel 11とPixel 11 Pro Foldが同じセンサーでそれ以外のPixel 11 Proシリーズで同じセンサーを採用と2種類のセンサーに分かれるのかなと思います。

独自ISPの強化に合わせてカメラセンサーを最適化すると考えれば分かりやすいと思います。またPixel 11 ProとPixel 11 Pro XLに関してはセンサーが刷新されるのか不明ですが望遠構造がより強化されると言われており個人的にはAIの依存度を下げるためかなと思います。

AIへの依存度をあえて下げる必要性も。

超解像ズーム Proは30倍以上の撮影で適用されますが簡単に言えば撮影した画像をその場で生成AIを使って補正する機能でGoogle Tensor G5を搭載しているからこそです。

ちなみに同様の機能をHONORの一部機種が対応していますがネット接続が必要になります。少なくともGoogle Tensor G5で最適化したからこその機能ですが補正感はかなり強めです。

また被写体に人が写っている場合は適用されないなどオールマイティには使えないです。なのでオールマイティに使えるようにするには望遠自体を強化してAIの依存度を下げることです。

実際にGoogleがどのような狙いがあるのか不明ですが当初の予測ではPixel 11シリーズのタイミングで望遠センサーの刷新と合わせて最大100倍ズームに対応するとの話でした。

ただPixel 10 Proシリーズで先に100倍ズームに対応したことからもPixel 11シリーズはハードからソフトまで一貫したGoogleがやりたかったズームが実装されるのかもしれません。

「顧客満足度」の改善が最優先。

あくまでもアメリカで見た場合の話なんだと思いますがPixelが返品される理由としては電池持ちの悪さと発熱のしやすさと言われておりGoogleはユーザビリティの改善を中心に強化している印象でここ数世代で発熱に関してはだいぶ抑制された印象を受けます。

何より返品したユーザーからの声というのは実際に購入してくれた人の声になると思います。逆にネットでどう言われたとしても購入した人の声でなければ参考にする必要もないと思います。

またRAMやストレージのコスト増加に加えSoCのプロセスノードの進化に伴いコストがどんどん増加している中で全方位で強化しようとすれば本体価格が跳ね上がるだけだと思います。

なのでコストをどのように配分するかが重要でGoogleの目的としてはAppleからシェアを奪還してAndroidのシェアを回復することでPixelに求められることはiPhoneとの差別化でiPhoneのようにバランス型でエコシステムも強くしたとしても正直差別化に繋がりません。

一方でAppleが圧倒的に遅れている部分としてはAIで現状最も分かりやすく差別化出来ます。

もちろんGoogleとしてはPixelのファンを増やせれば最高だと思いますがPixelをきっかけにAIに興味を持ったユーザーが他社とはいえAndroidに興味を持ってくれれば目的達成です。

噂に過ぎませんがAppleのSiriはGeminiをベースにしていますがその交換条件としてAirDropとの互換性の解放が含まれていたのかなと思っており上手くやったと思います。

AIの「オフライン処理」の重要性。

またオフライン処理はオンライン処理に比べて出来ることが限定的だから意味がないとの声もよく聞きますがスマホに求められることは日常に密接しているかどうかだと思います。

そもそもより高度なAI処理をしたいとなった時にスマホでやる人は限定的かなと思います。ぶっちゃけ現状だとより高度なAIを使いたいとなった場合はそれなりのお金がかかります。

その場合だとAIは全然普及しないことに加えオンライン処理がメインになればサーバーのコストなどがどんどん増えていくので結局はいずれ有料化に繋がる可能性があると思います。

一方でオフラインであればハード的要件はあったとしても追加のコストは発生しにくいです。少なくともAIをより多くのユーザーに試してもらうという意味でオフラインはありだと思います。

まとめ。

今回はPixel 11シリーズの方向性についてリークをもとにざっくりとまとめてみました。ざっくり言えばスマホとしての安定性を底上げしつつカメラの強化くらいのイメージです。

またスマホとしての取り回しを改善しつつAIをより強化してくる流れになるのかなと思います。個人的にはGemini intelligenceでどのような新機能が追加されるのか非常に楽しみです。