Xperia 1 VIII。値上げの裏に隠された苦渋の決断

前モデル対比で「Xperia 1 VIII」は約3万円の値上げとなっており、「高い」と感じるユーザーも多いと思います。ただSonyによるとRAMやストレージのコスト増加に加え、SoCなど各種コンポーネントのコスト増加に加え燃料費などのコスト増加も重ねっているみたいです。

何よりSonyとしては最大限努力を積み重ねた上での結果であり、よくGalaxyやiPhoneより高いと言われますが、「規模の経済」を考えれば、むしろ同価格帯にできる方がおかしいということになります。

RAMとストレージの供給問題。

Xperia 1 VIIまでは最上位構成として「RAM16GB/ROM512GB」が用意されていましたが、RAMやストレージの供給不足を考慮すると、まさかXperia 1 VIIIで「RAM16GB/ROM1TB」を用意すると思ってもいませんでした。

それこそ他社は容量構成を下げることで出来るだけ値上げを回避しようとしている中で、Sonyの場合は容量構成だけでみれば「強化」してきたことになります。そしてここからは勝手な推測になりますが、Sonyとしては苦渋の決断だった可能性があります。

コスト増加を現状避けることが出来ない問題となっており、そもそもコスト増加の前に1TBに対応したストレージ自体の単価が高いです。元にXperia 1 VIIIの1TBモデルの価格は29万9200円と表面的に見ればかなり高いと思います。

もちろん大容量モデルに需要があると思いますが、これだけ高いとニーズは限定的になると思います。尚更Xperiaの場合はSDカードスロットを搭載しているのでSDカードを上手く活かすことで、ここまでの大容量モデルは必要ないと判断するユーザーもいると思います。

その中でSonyが大容量モデルを用意した狙いとしては「供給数」だと思います。今やミッドハイレンジモデルでも256GBや512GBは当たり前になりつつあり、256GBや512GBのストレージの需要は非常に高いと思います。

つまりコストが急騰しやすい上に、そもそも論として供給数が全く足りていない可能性があります。一方で各社フラッグシップの最上位には1TBモデルを用意していることが多いですが、アーリーアダプター以外の需要は限定的なのかなと思います。

なのでラインナップが増える在庫管理のリスクが高くなりますが、ユーザーのニーズを分散させることで供給不足に対応する狙いがあったのかなと思います。

カメラセンサーの大型化。

次にカメラにおいて「望遠」センサーを大型化したことでコストは増加していると思います。またカメラの配置変更に伴い内部デザインを見直すだけでもコストが増加している可能性があり、新しいデザイン言語である「OREテクスチャ」の採用でコーティングのコストも増加している可能性があります。

当たり前ですが他社によくある質感と比較すればコストが高くなっていてもおかしくないです。デザイン言語を変更するにあたってカメラデザインやカメラセンサーを見直したのか、それともカメラセンサーの刷新に合わせて全て見直したのか順番は分からないです。

ただ単純に考えればカメラセンサーの刷新に伴う全体的な見直しだったのかなと思います。

光学シームレスズームの廃止。

内部デザインの変更による影響もあったのかなと思いますが、Xperia 1 VIIIでは光学シームレスズームが廃止になっています。少なくとも1/1.56インチのセンサーをペリスコープで搭載していることを考えるとカメラバンプはかなり抑えたなと思います。

一方で光学シームレスズームを継続採用していればカメラバンプがさらに横に伸びた可能性があります。ただ何より光学シームレスズームを採用するための望遠ユニットに地味にコストがかかっていた可能性があるのかなと思います。

実際にどこまで相殺できているのか不明ですが望遠センサーの大型化に伴い増したコストに対して光学シームレスズームを廃止することでコストバランスを見た可能性はあります。

逆に拘りとしては優秀でも光学シームレスズームの費用対効果はあまり良くなかったのかなと思います。あくまでも勝手な推測に過ぎませんが、コストカットのために変更された部分もあると思っており、何よりトレードオフにおいてユーザーがメリットに感じるかが重要なのかなと思います。