海外の調査会社の調査結果からも、Google Pixelの大きな弱点の一つとしてはブランドロイヤリティの低さです。簡単に言えば、次にスマホを買うときに今使っているメーカーの機種から選びますかとなった時にPixelの場合は2割程度のユーザーしか選ばないとしています。
ちなみに市場で最も高いAppleは50%弱あるので、二人に一人は次もiPhoneを選ぶような感じですが、Pixelユーザーの場合は五人に一人しか選ばないという感じです。
だからこそGoogleもユーザビリティを改善させるために発熱抑制や電池持ちの改善にフォーカスしていると言われています。では実際にユーザーの満足度は改善しているのか。
Google Tensorの完成度。

Google Pixel 6シリーズで初めてGoogle Tensorを搭載した際に、多くのユーザーは「独自SoC」という言葉に期待したと思います。ただ蓋をあけてみればExynosの「セミカスタマイズSoC」でExynosの問題点だった電池持ちの悪さや不具合の多さも継承している感じです。
おそらく独自SoCと聞いて、多くのユーザーはAppleのAチップやHuaweiのKirinチップをイメージしたかもしれません。Huaweiに関してはアメリカの規制強化の影響でTSMCとの取引が出来ない状態になりました。
ただ規制前に関してHuawei P30シリーズなど電池持ちが良く、iPhoneに関してもここ数年でみれば電池持ちが安定していますが、Google Tensorに移行してからのGoogle Pixelは残念なことに電池持ちが安定しているとは言えないです。
また多くの海外サイトは長年の課題だった発熱がPixel 10シリーズで改善されたと評価していますが、個人的にはPixel 9シリーズの頃と変わらない印象を受けます。もちろんユーザーの使い方次第だと思いますが、初代Google Tensorと比較すれば安定したとはいえ他社と比較すればまだまだ見劣りする印象を受けます。
他社との差。

GoogleがGoogle Tensorに求めていることは「効率化」と言われており、効率化を優先するためにもコストをかけてまでTSMCに移行したとも言われています。だからこそ個人的にはPixelの電池持ちの改善に尽力してほしいところです。
| スコア | |
| Pixel 10 Pro XL | 12時間29分 |
| Pixel 9 Pro XL | 12時間32分 |
| Galaxy S25 Ultra | 14時間49分 |
| iPhone 17 Pro Max | 17時間58分 |
| HONOR Magic 8 Pro | 19時間7分 |
| Oppo Find X9 Pro | 21時間57分 |
あくまでもGSM Arenaのバッテリーテストの結果で比較すればの話になりますが、Pixel 10 Pro XLは電池持ちが改善するどころかむしろ悪化しています。正直この程度のスコア差であれば気にするような差ではありませんが、それでも見栄えが悪いことに違いはありません。
一方でシリコンカーボンバッテリーを搭載している中華系の一部機種には全く及ばない感じで、どの程度ん電池持ちを求めるかはユーザー次第ですが、電池持ちを優先するユーザーは今後Pixelを選んでくれなくなる可能性があります。
もちろんベンチマークスコアの低さもあると思いますが、電池持ちがほとんど改善しなかったらこそTSMC製に切り替わったことで余計に期待はずれになった印象を受けます。
最優先で改善すべきこと。

もちろん他社との差別化は重要で他社の後追いであれば、よほど安くない限りユーザーは選んでくれません。ミドルレンジモデルであろうとハイエンドモデルであろうと多くのユーザーが最も優先することは「安定」なのかなと思います。
結局どんなに素晴らしい機能があったとしても、スマホとして安定して使えないのであればユーザーからの評価は上がりにくいです。差別化のため、そして今後のAndroidのためにGoogleがAIを力を入れるのは全然ありだと思います。
ただ結局AIがどんなに凄くても、たとえば負荷が高いAI機能を使うことで簡単に電池がなくなってしまうのであればユーザーは使うことを躊躇しています。また発熱に関しても同様なのかなと思います。
結局Google Tensor G5になってもGoogleはチューニングで押さえ込むことで無理に安定させている印象で余裕がないように見えます。電池持ちを改善させるといってもSoCの最適化やバッテリー容量の増加など課題が多いので単純な話ではないです。
ただ電池持ちくらいまともにしないとユーザー離れは今後より深刻になる可能性があるのかなと思います。