Google Tensor G5を見る限り、Googleは「ゲームパフォーマンス」よりも「AI」を優先したのは明確かなと思います。12月のアップデートでGPUドライバーを更新されたことでベンチマークスコアは改善。
とはいえ公式が実質非対応扱いにしている「原神」が遊べるようになるわけではありません。今の世の中「コスパ」が判断基準になっているからこそ、逆にここまで大胆は判断を出来るメーカーは他にいない可能性があります。
一方でこの流れはおそらくGoogle Tensor G6でも継続される可能性があります。
Google Tensor G6。

だいぶ前にGoogleのロードマップがリークしており、Google Tensor G6の方向性もある程度見えています。ただあくまでもロードマップが作成された時点での話、開発状況などによって変動する可能性があります。
ちなみにPixel 10 Proシリーズが対応した超解像ズーム Proは当初Pixel 11 Proシリーズから実装すると言われていました。その上で現時点でのリークをまとめると以下のようになります。
| 詳細 | |
| プロセスノード | 2nm/TSMC |
| メインコア/CPU | Cortex-X930 |
| ミドルコア/CPU | Cortex-A730 x6 |
| 5Gモデム | MediaTek M90 5G |
現時点でGPUの詳細は不明ですがARMに戻ることはないと言われています。さらにCPUに関してメインコアがようやく刷新との話です。ちなみにGoogle Tensor G5は2年連続Cortex-X4を採用したこともあり、他社と比較すれば約3年遅れというイメージです。
その中でGoogle Tensor G6は事前情報通りであれば一年遅れになる感じで、パフォーマンスは一気に改善する可能性があります。また5Gモデムも刷新されると言われており、事前情報通りであればSamsung製からついにおさらばになります。
効率性に改善が優先。

少なくともGoogle Tensor G6のリークを見ている限り「効率性」の改善を最優先にしている印象です。効率性を改善出来れば消費電力を抑制できるので発熱抑制につながる上に電池持ちの改善に期待することも出来ます。
また海外サイトによるとGoogleは閾値を設定している可能性があるとの指摘です。ユーザーが日常使う上で、ある一定のレベルを超えればそれ以上どんなに進化させたとしても体感できなくなる。
だからこそGoogleは閾値を設定した上で担保しつつ、TPUの強化に尽力しているとの話です。またAIを動かすとなった場合求められるパフォーマンスが高くなるからこそ、Googleは合わせてCPUやGPUを強化しているとも言われています。
何よりゲームをガチでやりたい人をターゲットにしていないことは明白です。Googleも何も根拠がない状態でこのような方向性をとると思えないので、Pixelを購入したユーザーからのフィードバックをベースに、よりAIに特化したと判断することが出来ます。
結局メーカーからすれば実際に買ってくれたユーザーの声が最も重要になります。
AIをより強化。

個人的にGoogle Tensor G6に求めることとしては電池持ちの改善ですが、これはユーザー次第かなと思います。そして今回Android Authorityが求めることの一つとして動画性能の底上げだとしています。
もちろん写真性能に関しても気になる部分があるとはいえ、Pixelが他社に劣る部分としては「動画」です。ただPixel 8シリーズ以降になりますが、Proモデル限定機能である「動画ブースト」を使うとちょっと話が変わってきます。
動画ブーストはデフォルトでオフになっているため、実際に使う場合はオンにしてあげる必要がある。さらに解像度とfpsを選んた上で撮影を開始することになりますが最大10分まで時間制限があります。
そして撮影終了後に撮影されたデータはGoogle Photo経由でサーバーにアップロードされ、そしてAIによって修正され完了したデータが戻ってくる感じです。ちなみに動画の尺が30秒弱で加工に2時間前後かかるイメージです。
編集後の動画を楽しめるようになるまでには時間がかかりますが、iPhoneを超える仕上がりになっていることが多いです。そして同サイトは動画ブーストをオフライでできるようにすべきと指摘しています。
現実性はあるのか。

セキュリティの問題からもGoogleはオンライン処理を嫌う傾向にありますが、動画ブースト実装した際に、その当時存在しているSoCではGoogleの求める品質まで補正することが出来なかったことから「オンライン」処理を選択したことを明らかにしています。
このことを考えるとGoogle Tensor G6でいくらTPUなどを強化しても限界があるのかなと思います。ただ動画ブーストも全てをオンライン処理ではなく一部はオフラインで処理しているみたいなのでオフライン処理の比率を上げることは可能なのかなと思います。
GoogleがPixelをゲーム用電話にすることに興味がないことは明らかです。Pixel フォンと Tensor チップの各世代は、前回よりも AI に重点を置いており、Tensor G6 と Pixel 11 にも当てはまることは間違いありません。もしそうなら、私が最も見たい改善は、Tensorがファイルを処理し、必要な改善を行うことで、Video Boostをオフラインで利用できるようにすることです。
仮に実現が出来れば、超解像ズーム Proも別次元レベルで強化できる可能性があるのかなと思います。一方でAIで補正した写真や動画を、今までのように写真と動画と呼んでいいのかは何ともにも感じます。