GalaxyのGOS問題がついに決着。パフォーマンスの調節は不当になるのか

先日YouTubeで公開されたREDMAGIC 11 Proのレビューが波紋を呼んでおり、ざっくりいえばREDMAGIC 11 Proはベンチマークを計測する際に「ブースト」している可能性が高いと結論づけています。

この結果からもREDMAGIC 11 Proはベンチマークを「偽装」しているとか「不正」をしているとか話題になっている印象です。また今回の結果を受けて一部ガジェットYouTuberは今後ベンチマークアプリにおける計測を行わないことも明言しています。

一方で今回のREDMAGICでみられる「ブースト」はコントロールとみるべきなのか、それとも不正とみるべきなのか。

Samsungに賠償命令。

今回Phone Arenaによると、韓国における「GOS」の裁判に決着がついたことが判明したとしています。GOSは「Game Optimizing Service」の略称でGalaxy S22シリーズまでデフォルトで有効化されていたと言われる機能です。

そしてこのGOSはざっくり言えば本体の発熱を抑制することが目的でしたが、問題となっていたのは「スロットリング」が行われていたことです。発熱を抑制するために「スロットリング」は妥当な方法ですが、GOSはユーザーの意思に関係なく有効化されており、その当時オフにすることも出来なかったことからもとより問題視されていた感じです。

負荷の高い処理時、GOSはGPU性能や画面解像度を下げて発熱を抑えていました。しかし、一部のユーザーはゲーム中だけでなく通常使用時にも性能が制限されることに不満を抱きました。さらに、当初この機能はオフにすることができませんでした。そのため韓国のユーザーたちは、SamsungがGOSの存在を事前に明確に説明しなかったとして訴訟を起こしました。

ある意味REDMAGICに似ている部分もあり、この事例は悪く言えば不当な制御で、よく言えば「調整」です。ちなみにGOSが問題視された後にSamsungはアップデートを配信しており、オプションでオン/オフに切り替えができるようになっています。

またGOSに依存せずより端末を最適化するために、この当時からSamsungは独自SoCの開発の計画を始めたとも言われています。

裁判の結果は?

ちなみにGOSに対する裁判は原告一人あたり約$200の賠償を求めて提訴しており、原告は「1882人」です。

4年に及ぶ裁判の末、2026年3月18日、ソウル高等裁判所はSamsungに対し、原告へ一定額の支払いを命じる「強制調停」の決定を下しました。具体的な金額は公表されていませんが、双方が異議申し立てを行わなかったため、この決定が確定しました。初審では「Samsungの説明は誤解を招く可能性がある」と認定されつつも、賠償責任は否定されていました。その後の控訴と複数回の調停を経て、最終的に強制調停に至りました。

あくまでも今回の判決は韓国国内に限定され、さらに当たり前ですが訴訟に参加した原告のみに賠償金が支払われることになります。

バッテリーゲート事件にも似ている。

まただいぶ前の話になりますが、同サイトはSamsungのGOS問題はAppleのバッテリーゲート問題に似ていると指摘しています。

Appleは一部のiPhoneで、バッテリー劣化による突然のシャットダウンを防ぐため、iOS 10.2.1アップデートでCPU性能を抑制していましたが、そのことを事前に十分説明していませんでした。その結果、Appleは2018年に対象機種のバッテリー交換を割引価格で提供し、さらに集団訴訟の和解として約5億ドル(1人あたり65〜90ドル)を支払うことになりました。

ちなみにバッテリーゲート問題より内容としては深刻かもしれませんが、Googleはアフターケアを充実させた上で死のアップデートを一部Pixelに配信しています。結局のところユーザーのために良かれと思い「調節」した結果大きな問題に発生した事例は過去にもあり、見方をかえると「不当」になってしまうのかもしれません。

少なくともGOSに関してはSoCの機能が最悪ということもありましたが、パフォーマンスを「制御」すれば不満がでる一方で「最適化」を強化しろと、ある意味矛盾したような声もあることからも難しいのかなと思います。

ちなみにGalaxy S26シリーズでもGOSという名称ではありませんが今でも残っています。