事前情報からもRAMやストレージのコスト増加の影響で、多くのメーカーは値上げ回避が厳しい状況になると言われています。直近のGalaxy S26シリーズの予約特典を見ると、例えばアメリカにおいては本体価格を出来るだけ維持している代わりに予約特典はしょぼくなっています。
一方でヨーロッパでみると予約特典は従来通りですが本体価格が値上げされているなど、市場の特性に合わせて本体価格と予約特典でバランスをとっているようにも見えます。
一方でこれは莫大な販促費を持つSamsungだからこそできる芸当なのかなと思います。
前年対比でマイナスに。

今回TrendForceが公開した最新の調査レポートからも、やはりAIによるとストレージやRAMのコスト増加がスマホの出荷台数に大きな影響を与えていることを指摘しています。
今回のレポートによると今年の出荷台数は前年対比10%減となる「11億3500万台」程度になると予測しています。出荷台数が減少する理由としてはスマホ自体の値上げに加え、ユーザーの許容価格とのギャップの拡大と指摘しています。
| 年 | シナリオ | 生産台数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2025年予測 | ― | 1,254 | ― |
| 2026年予測 | 現行見通し | 1,135 | -10% |
| 弱気シナリオ | 1,061 | -15% |
ちなみに最悪のシナリオとしては前年対比で「15%」近く出荷台数が減少する可能性もあるとしています。
笑えないほどの高価格化。

そして市場で最も採用されるパターンである「RAM8GB/ROM256GB」を例にとると、2026年第1四半期時点での推定契約価格は前年同期比で約200%近く上昇している可能性があるとしており、前年対比でみれば原価が約3倍に膨れ上がっていることになります。
ちなみにスマホのBOMにおいて従来メモリの割合は10〜15%程度だったのが、現在では30~40%までとかなり存在価値が大きくなっています。あくまでも別の調査レポートによると今年の第1四半期だけでも、さらにメモリのコストは40%近く増加するとの話もあります。
何よりメーカーとしては利益率を守るために「値上げ」をする必要があるとしており、またメーカーによってはラインナップやスペックの見直しも必要になる可能性があるとしています。
各メーカーの影響。

また最悪のシナリオとして、仮に出荷台数が前年対比で15%減少したと仮定した場合のメーカーベルの生産動向を分析しています。
| 生産動向 | |
| Samsung | 世界最大手であり、主要メモリ供給企業でもあるSamsungは垂直統合の強みを持つため、中国ブランドよりも生産減少幅は小さいと予想されています。ただし、市場環境の悪化により総生産量は減少する見込みです。 |
| Apple | Samsungと並ぶトップブランドであるAppleは、高価格帯モデルの比率が高いため、メモリコスト上昇を吸収しやすい立場にあります。顧客層も価格上昇への耐性が比較的高く、生産安定をある程度支えると見られています。 |
| Xiaomi | エントリーモデルへの依存度が高く、コスト変動の影響を受けやすいとされています。価格に敏感な市場を主なターゲットとしているため、コスト転嫁の余地が限られており、メモリ価格が高止まりすれば2026年の生産計画は大幅に下方修正される可能性が高いと見られています。 |
フラッグシップモデルが強いメーカーこそ安定しやすとの話で、Androidメーカーの中ではSamsungで、市場全体でみれば何よりAppleが強さをみせる可能性があります。また一部レポートをみる限り独自SoCを開発しているメーカーも耐性が比較的高いと言われています。
中国市場の影響。

何より現状をみる限り、vivoにOppoにXiaomiなど中華メーカーはエントリーモデルを中心に薄利多売の戦略を採用していることからも最も影響を受けやすいといわれています。
その中で中華メーカーは中国市場でみればHuaweiとの競争激化にも直面しているとしています。
HuaweiはHarmonyOSエコシステム拡大を優先し、比較的柔軟な価格戦略を維持しています。中国市場における独自のポジションと高いブランドロイヤルティを背景に、他の国内ブランドの市場シェアや生産量に大きな圧力をかけると予想されています。
中国で高い機種が売れるメーカーはAppleとHuaweiくらいと言われるくらい中国国内でHuaweiのブランド力は高いのかなと思います。何よりHuaweiは最も生産調整幅が小さい可能性があり、むしろ成長する可能性があるともしています。
もちろん市場や機種によって異なると思いますが、当面はAppleにSamsungにHuaweiが強さを見せるのかもしれません。