直近の情報によるとAppleがiPhone 17 Proシリーズで採用しているRAMの契約当初のコストは$25程度だったのが、今や$70以上までコストが増加しているとしています。つまり同じRAMでもコストが200%近く高くなっていることになります。
さらに今年はRAMのコストがさらに増加するとも言われており、下手したら$100近くのコストになってもおかしくないのかもしれません。何より市場調査会社によると、iPhone含めてハイエンドモデルは平均で15%近く値上がりする可能性があると予測されています。
一方でコスト増加はRAMやストレージだけではなく「SoC」も年々やばいことになっています。
A20チップの採用。

現行シリーズで見ればiPhone Air/iPhone 17 Pro/iPhone 17 Pro Maxの3機種が「A19 Pro」を搭載しています。そして順当にいけばiPhone Air 2/iPhone 18 Pro/iPhone 18 Pro Max/iPhone Foldの4機種が「A20 Pro」を搭載する可能性があります。
そしてここで問題になってくるとすれば「A20」と「A20 Pro」はTSMCの2nmプロセスノードを採用している可能性が高いことです。
プロセスノード数が小さくなるにつれて、トランジスタを含むチップの機能も縮小します。トランジスタ密度の高いチップは、通常、より強力でエネルギー効率が高い。これは、より多くのトランジスタが内部に詰め込まれているということは、チップが同時により多くのデータを処理できることを意味するからです。イワシのようにしっかりと詰め込まれたトランジスタは、電気信号が遠くまで行かないので、よりエネルギー効率が高く、「熱の無駄」が削減されます。
なのでプロセスノードが小型化すればするほどパフォーマンスが向上する上に電力効率も改善することになります。
2nmプロセスノードのコスト。

一方でTSMCは2nmプロセスノードを採用した半導体の製造の準備はできているとされていますが、問題になってくるのがコストです。12インチのシリコンウェーハのコストでみると以下のようになります。
| 12インチのシリコンウェーハ | |
| 3nmプロセスノード | $2万 |
| 2nmプロセスノード | $3万 |
つまりシリコンウェーハ単位でみた場合2nmプロセスノードに変わるだけで$1万もコストが増加することになります。もちろんより高度なプロセスノードを採用していることも原因だと思いますが、それに加えTSMCに需要が集中していることからもTSMCは強気の価格設定をしていると言われています。
| TSMC | Samsung | |
| シェア | 71% | 7.2% |
| 12インチのシリコンウェーハ(2nm) | $3万 | $2万 |
| 歩留率 | 70%前後 | 55%前後 |
SamsungはSnapdragon888の頃から派手にやらかしたこともあり、特にQualcommから信用されていない印象を受けます。今回の情報通りであればSamsungに頼めば3nmプロセスノードと同程度の価格で2nmプロセスノードを採用したSoCを製造できることになりますが、それでも信頼と品質を優先してTSMCに頼むことからも、SoCのコストが高止まりしている感じです。
A20のコスト。

そして肝心のA20のコストについてですが以下のようになるとの噂があります。
| プロセスノード | コスト | |
| A18 Pro | 3nm(N3E) | $50前後 |
| A19 Pro | 3nm(N3P) | $150 |
| A20 Pro | 2nm | $280 |
仮に今回の情報通りであれば、現行モデル対比でコストが87%も増加していることになります。そして2024年に登場したiPhone 16 Proシリーズの時と比較すれば、コストが6倍近く上昇する可能性があることになります。
少なくとも今回の情報通りであれば、RAM/ストレージ/SoCだけでも値上げを回避出来ない可能性が十分にありえます。少なくともメーカーからすればSoCだけでも悩みの種だったのが、RAMやストレージのコスト増加が重なってどうしようもない状況になっているのかもしれません。
Appleがどこまでコストを吸収できるのか不明ですが、「値上げ」は覚悟しておくべきです。ただ繰り返しになりますが「焦って」購入するのはおすすめ出来ない状況にあります。