パンデミック以前はSnapdragonのサプライヤーとしてSamsungとTSMCが交互に担当するという流れでしたが、Samsungは「4nm」プロセスノードの段階に入ってから深刻な歩留率の問題を抱えることになりました。
さらにSnapdragon888とSnapdragon 8 Gen 1に関してQualcommに対して虚偽の歩留率を報告していたと言われており、それ以降Samsungはフラッグシップモデル向けのSnapdragonのサプライヤーは担当させてもらっていないです。
また自社製品であるExynosに関しても製造に苦労しており、Exynos2500は本来Galaxy S25シリーズでの採用に期待されていましたが、結局間に合わずGalaxy Z Flip7が初の搭載機種となっています。
一方で順調なのか先日にはExynos2600を正式発表しました。
Exynos2600の概要。

まず大きな特徴としてExynos2600は世界で初めて「2nmプロセスノード」を採用したモバイル向けSoCとなっています。ちなみに競合他社で見てもA20 ProやSnapdragon Elite Gen 6やDimensity9600のタイミングから2nmを採用すると言われているので半年以上のアドバンテージがあることになります。
| Exynos2600 | 詳細 | |
| CPU | メインコア | C1-Ultra(3.8GHz) x1 |
| ミドルコア | C1-Pro(3.25GHz) x3 | |
| C1-Pro(2.75GHz) x6 | ||
| GPU | Xclipse 960 | |
気になる部分としてはC1-UltraとC1-Proの中間的な立ち位置になる「C1-Premium」を採用していないことです。また高効率コアであるC1-Nanoも搭載しておらず、パフォーマンスと効率性の両立はある程度出来るアーキテクチャを採用したと判断することが出来ます。
パフォーマンスの向上。
また主な改善点をまとめると以下のようになります。
| Exynos2500対比 | |
| CPUのパフォーマンス | 最大39% |
| 生成AI性能 | 最大113% |
| 熱抵抗 | 最大16% |
Exynos2600はモバイル向けSoCとしては初めてHPB(ヒートパスブロック)を導入したことで負荷をかけた場合でも内部温度が安定しやすくなっているのも特徴です。少なくともパフォーマンスでみれば他社に遅れをとっていた印象を受けますが、Exynos2600では追いついた/もしくは抜かした可能性もあるくらいです。
何より製品発表を行なったことからも「2nm」プロセスノードを採用しながら歩留率をしっかり改善することが出来たのが驚きです。
Galaxy S26シリーズとの関係。

一方でExynos2600はGalaxy S26シリーズにおいて採用されるのか。韓国向けのモデルはGalaxy S26 Ultra含めてExynos2600を採用するとの噂もあれば、従来通りGalaxy S26とGalaxy S26 Plusのグローバルモデルが採用するとの話もあり情報が錯綜しています。
ただQualcommによるとGalaxy S26シリーズの7割以上はSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載することを示唆しているので、仮にExynos2600搭載モデルが出たとしても販売地域は限定的なのかもしれません。
おそらくですが国内向けのモデルに関してはSnapdragon搭載モデルだと思います。基本国内で発売されるGalaxyのフラッグシップはExynosモデルしかないパターン以外はSnapdragon搭載モデルが発売されています。
一つの懸念点。

そしてExynos2600の懸念点の一つとしてAndroid Authorityによると5Gモデムが統合されていないことを指摘しています。ちなみに今回の情報によるとExynos2600を搭載するGalaxy S26シリーズは「Exynos5410」を別途搭載しているとしています。
5GモデムがSoC自体に統合されていないことの懸念としては消費電力の増加です。
外部モデムは通常、統合設計よりも効率が低く、携帯電話のバッテリー寿命が短くなる可能性があります。そうは言っても、Exynos 2600は、Snapdragon 8 Elite Gen 5の3nmデザインと比較して、より小さな2nmプロセスで構築された最初のスマートフォンチップです。したがって、Exynos 2600を搭載したGalaxy S26モデルは、より効率的なSoCが適してモデムを相殺するのに役立つ場合、バッテリー寿命が大幅に低下しない可能性があります。
2nmプロセスノードを採用したことで、3nmを採用したExynos2500よりは5Gモデムが外付けでも同程度の消費電力になっている可能性があります。正直こればかりは発売以降の検証を待つ必要があると思います。
また国内向けのモデルはおそらくSnapdragonを搭載しているので関係ないです。ただ電池持ちという部分においてバッテリー容量も大して増えないからこそ懸念事項になっている感じです。