少なくともSony Storeにおける在庫状況をみると「Xperia 10Ⅶ」は発売から2ヶ月近く経過しようとしていますがいまだに不安定です。正直ここまで反響が高かったXperia 10シリーズは今までなかったように感じます。
そもそもXperia 10シリーズは一般層がターゲットであるからこそと直販版は見向きもされないという印象でした。ただXperia 10Ⅶは直販版がこれだけ反響が高いということは「オタク寄り」のユーザーが興味を持つようになったとも言えます。
一方でXperia 1ⅥとXperia 10Ⅶの想定以上の売れ行きから見えてくることもあります。
Xperia 10Ⅶが売れた理由。

Sonyがユーザーからのフィードバックを元にXperia 10Ⅶは「デザイン」が高く評価されていることに言及しています。また進化したステレオスピーカーやカメラにも言及しているユーザーが多いとしていますが、何よりも「デザイン」かなと思います。
スペックで欲しいと思うのは「オタク」でXperia 10シリーズはターゲットにしていない。一般層の多くは「デザイン」から入る可能性があるので、より一般受けしやすいデザインに進化させることが出来たと判断することが出来ます。
あくまでもSony社内の話。

ちなみに先日にはXperia 10Ⅶの売れ行きについてYouTubeで動画を公開しましたが、売れ行きに否定的なコメントが多かったです。Sonyはあくまでも「想定外」の売れ行きであることに言及しており、動画内でも同様にお伝えしています。
また「想定外」はあくまでも自社内で見ればの話で、他社と比較した場合の話ではありません。ただ頂いたコメントをみると他社と比較してどうとか、ランキングサイトではすでに上位からはずれたから売れていないとかの声が多いです。
国内メーカーが頑張っているだけの話なのに、なぜここまで否定したい人が多いのか個人的には理解できないのが本音です。
Xperia最大の失敗。

2019年に現行シリーズに移行した際に、「好きな人にとことん好きになってもらえるように」というコンセプトを採用。そのためSonyが作りたいスマホになった感じでSonyの拘りが強く反映された感じです。
ただXperia 1ⅥやXperia 10Ⅶの市場の反応をみる限り、コンセプトを変更してから大きくマイナスに作用していたのが「アスペクト比」なのかなと思います。個人的には一覧性がよく横幅がスリムになるため持ちやすいと好きでしたが、多くのユーザーはそう捉えなかったと判断することが出来ます。
尖ったデザインより尖ったコンセプトはやはり市場ではうけにくいと判断することが出来ます。何よりアスペクト比を21:9から19.5:9に変更しただけで流れが大きく変わったのはSonyにとってはある意味ラッキーだったのかもしれません。
結局は市場を読み間違えた結果。

噂によるとXperia 1で採用された4K/21:9に対応したディスプレイは2018年より前から開発されていたとしています。そして2019年頃はスマホ業界にとって大きな節目で、それは「5G」になります。
Sonyは通信速度が速くなることで、ある意味コンテンツの代表格として「映画」をスマホでみるニーズが高まると判断。その結果映画に最適化するためかアスペクト比21:9を採用しましたが、実際にはそこまで通信速度が速くなった印象は受けません。
また動画自体のニーズは高くなったことに違いはないですが、YouTubeやSNSの縦動画などが主流という感じで、特に縦動画の場合アスペクト比21:9は相性が悪いです。
Sonyもこれを理解しているからこそXperia 1Ⅵではアスペクト比を変更しています。今後6Gが開始すると思いますが、この流れが大きく変わらないと思います。Sonyは何方かと言えば時代を先取りしすぎた結果トレンドになることなく終わるということが多いです。
市場の動向を読むのは非常に難しいと思いますが、個人的には先走りせず、他社の動向をみつつ最適化重視で頑張っていってほしいかなと思います。