一言言わせて。ベンチマークスコアが低い=妥協の産物って考え方どうなの?

あくまでも主観ですが、中華メーカーのマーケティングはめちゃく上手いと思う一方でユーザーに誤認させる原因になっているとも思います。分かりやすい例として、例えばカメラセンサーの数で、いまだにカメラセンサーの「数」をアピールしています。

さらにカメラでみれば「画素数」もアピール材料としており、この結果画素数が高くてセンサー数が多ければカメラが強いと思っているユーザーも一定数います。もちろん完全に間違っているわけではありませんが、センサーの数も画素数も良いカメラであるかの要素にすぎず、これだけで良し悪しの全てが決まるわけではありません。

また自分の記事では何回も取り上げさせてもらっていますが、「ベンチマーク」もユーザーが誤認する原因の一つとなっていると思います。

ベンチマークが判明。

Galaxy Z TriFoldは12月12日より韓国で発売予定ですが、先行レビュアーなど一部ユーザーはすでに実機を入手しています。そのためか「ベンチマーク」の一部を確認することも可能です。

一応GeekBenchで「Snapdragon 8 Elite」を搭載したGalaxyのスコアを検索した上で比較してみると以下のようになります。

シングルコア マルチコア
Galaxy Z TriFold 2853 8501
Galaxy Z Fold7 3073 9704
Galaxy S25 Ultra 2853 9442

Snapdragon 8 Eliteを搭載した機種の中でスコアがいい機種は、マルチコアで「1万点」を超える可能性があります。一方で平均値ではありませんがGalaxy Z TriFoldのマルチコアは8501なのでスコアでみれば遅れをとっています。

妥協の産物。

一方で上記のポストを見た結果なのか不明ですが、Galaxy Z TriFoldのベンチマークスコアに文句をつけている人もいます。

中身が妥協の産物構成でスコアかなり低いです

あくまでも主観ですがベンチマークの低さ=妥協と捉えているのはちょっとヤバいのかなと思います。仮にこのコメントの考え方であれば「ベンチマークスコア」が高ければと妥協していないと判断することが出来ます。

つまり発熱や消費電力などのバランスを全て放棄した上で、ベンチマークスコアが高く出るようにチューニングすれば、それだけで妥協を一切していないと思ってくれるのでメーカー側からすればむしろ楽なのかもしれません。

ユーザビリティとのバランス。

Galaxy Z TriFoldで見ると最も薄い部分で3.9mmとなっており、Galaxy Z Fold7でみると4.2mmです。一方でGalaxy S25シリーズなど各社フラッグシップモデルでみると8.0mmが一つの壁になっている印象を受けます。

なのでざっくりと見れば同じフラッグシップモデルでも折畳式機種の厚みは「半分」になります。またSnapdragon 8 Eliteに限らず、直近のフラッグシップモデル向けのSoCを見るとパフォーマンスが高い分発熱もしやすいです。

折畳式機種はバータイプと比較して薄いこともあり発熱をより感じやすいです。つまりパフォーマンスを上手く制御しないと発熱を不快に感じるユーザーが増えるので、ベンチマークが下がるのは「ユーザビリティ」とのバランスをとった結果だと思います。

ベンチマークが全てではない。

折畳式機種がバータイプと比較してベンチマークスコアが低いからといって「妥協」しているとは思いません。むしろベンチマークが高くても外部温度が50度を超えるとか、電池持ちがめちゃくちゃ悪いとかだったら、こっちの方に不満を持つユーザーが多いと思います。

個人的にGalaxy Z TriFold含めた折畳式機種に求めることとしては、電池持ちの改善とパフォーマンスの持続性の改善です。ここがかなり安定することができれば多くのユーザーにとってより使いやすい存在になるのかなと思います。