まるで別人。発売から約4ヶ月。Pixel 10のベンチマークが約6割改善

Googleにどのような狙いがあるのか詳細を明らかにしていませんがGoogle Tensor G5では「ARM」のGPUの採用を廃止。一方でImagination TechnologyのGPUを採用しましたが、新機能としてGPUの仮想化やレイトレーシングは有効化せず。

また「原神」は実質非対応になるなどオタクからかなり叩かれている印象を受けます。一方でGoogleは発売以降GPUドライバーを丁寧にアップデートしているのか散々批判されてきたベンチマークスコアが徐々に改善しています。

ベンチマークスコアの改善。

まず上記のスコアは「Google Pixel 10 Pro Fold」を開封レビューの際、3回連続でAnTuTuを計測した結果になります。トップスコアでも150万点に行かない感じで、あくまでもスコアだけでみればミッドハイレンジモデルクラスと同程度ということになります。

11月に計測。

また海外サイトによるとGoogleは必要に応じてGPUドライバーのアップデートを行なっているとしています。ちなみにGoogle Pixel 10シリーズのベンチマークが特に低い理由としてはGPUドライバーが最新の状態になっていないことが原因との指摘もあります。

最新の状態になっていないと「Android16」に最適化されていないことに加え、GPUのパフォーマンスもスペックに対して3分の1程度に抑制されている。このことからもGPUドライバーを最新の状態にすればGPUのパフォーマンスは大幅に改善する可能性があるとの指摘もあります。

ちなみに上記の画像からも初めて「150万点」を超えた感じです。

12月に計測。

またGoogleによるとGPUドライバーのアップデートは四半期ごとを目処にしていることも明らかにしており、最初のポイントとしては「12月」のFeature Dropのタイミングでした。

以前のように「Feature Drop」の形をとっていないとはいえ多数の新機能が追加された上に、最新のセキュリティパッチの適用で多数の脆弱性を修正しています。さらに多数の不具合やバグも修正しており、アップデートの容量も「700MB」とそれなりに大きかった印象です。

そしてGPUドライバーもアップデートされたのか不明ですが、12月のアップデート終了後に計測したところ「162万点」と歴代Pixelでみれば最高スコアを獲得したことに違いはなく、アップデートする前と後でみえると10%近くスコアが改善していることになります。

スコアにあまり意味はない。

そもそもベンチマークスコアは室内温度や端末の状態によって変動することが多いので正直あまり参考にならないです。例えば上記の画像は「8月」にPixel 10 Proで3回連続した結果でトップスコアでも100万点に及ばずです。

機種は違えど同じくGoogle Tensor G5を搭載している機種で片方は「94万点」で片方は「160万点」とスコアだけでみればここ4ヶ月弱で60%近くスコアを改善していることになります。

またここ4ヶ月であった主な変化としては以下のようになります。

主な変化
AnTuTuのバージョンが「Ver.11」に進化したこと
GPUドライバーがアップデートされた可能性が高いこと

何よりAnTuTuのバージョンが変わったのは大きく、噂によれば「レイトレーシング」が加点要素になったとの話です。そのため多くの機種は加点されているので、実際のパフォーマンスは全く変わらずとも計測方法が変わったことでパフォーマンスが改善したように見えます。

150万点を超えたから「買う」

発売以降「Google Pixel 10シリーズ」のレビューをしてきましたが、地味についたコメントとして「ベンチマークで150万点超えていたら買っていた」という内容。現時点で見れば「冬」なので外気温も低いことから、おそらく多くの個体でも160万点以上のスコアが出る可能性があります。

そして頂いたコメントの条件を満たしたことになりますが、実際に買うのか疑問というか、おそらくほとんどの人は買わないと思います。また「◯◯◯万点の機種を◯◯円で買えたからコスパ最強」とのコメントを頂きますが、結局ベンチマークと実際のパフォーマンスは密接に紐づいておらず、多くのユーザーはベンチマークスコアよりも発熱や電池持ちの方が重要だと思います。

おそらく今後AnTuTuのバージョンが更新されれば今回のようにスコアが増す可能性があり、余計に混乱する原因になるのかなと思います。