Googleは四半期ごとに新機能を多数追加する「Feature Drop」を配信するのが大きな特徴の一つです。ただ今年からは変革期なのか9月にはFeature Dropの形をとっていたとはいえ12月ではFeature Dropの形をとっていません。
ただAndroid 16 QPR 2に変更されていることからもマイナーアップデートがあったことに違いはありません。少なくとも配信されたばかりでまだ分かっていない細かい進化点もあるかもしれません。
とはいえ個人的には今回のアップデートでかなり嬉しい進化ポイントがあります。
多数の新機能が追加。

個人的に12月のアップデートで最も嬉しかった部分としては「自動テーマアイコン」の最適化です。Android13で実装された機能でシステムカラーに合わせてアプリのデザインやカラーも統一することが出来ます。
ただ上記の左側の画像のように、従来最適化されていないアプリはアプリデザインが変わることもなければシステムカラーも反映されることがありませんでした。システムカラーに統一したと思うからこそ「自動テーマ」を使うのに逆にバラバラに見えると正直最悪でした。
ただAndroid16 QPR2では最低かされていないアプリに対して自動的にテーマアイコンを生成することで上記右側の画像にようにカラーを統一してくれます。もちろんアプリ自体が最適化されたわけではないので、テーマに合わせてアプリデザインが変わるわけではありません。
ただシステムカラーに統一されることで、ようやくユーザーが望むホーム画面を実現しやすくなったのかなと思います。Pixel 10シリーズから自分は自動テーマを使っていますが、チグハグになっているのが気になっていた。
ただ今回のアップデートで統一されたのでMaterial 3 Expressiveの良さがさらに引き立つようになった印象を受けます。
ロック画面のウィジェット機能。

また個人的に地味に嬉しい機能としては「ロック画面におけるウィジェット」が追加されたことです。そもそもAndroid 15 QPR1でPixel Tabletにすでに追加されていますが、今回のアップデートでようやく対象のPixelにも対応したことです。
ただAndroid Authorityによると「β版」であることからも、一度オプションからオンにする必要があるとしています。少なくとも各ページに3つまでウィジェットを追加することが可能で、ウィジェットを多用するユーザーほど嬉しい機能になるのかもしれません。
クイックパネルやロック画面におけるカスタマイズはiOSに対してかなり遅れている印象でしたが、Android16 QPR2でだいぶ追いついてきた印象を受けます。決して派手なアップデートではないですが、日常的に使っていて地味に気になる部分が改善されたので満足度が高くなっています。
今後は「通知」の改善がメイン。

今回配信されたAndroid16 QPR2において直訳で「通知整理」が追加されました。ちなみにGoogleはAndroid15でグループチャットなど同じアプリからの通知頻度を抑制する「通知のクールダウン」が実装されています。
そして先月配信された11月のFeature Dropにおいて一部SNSアプリのメッセージ内容を要約してくれる「通知要約」を実装しています。そして今回追加された「通知整理」は通理をただ羅列させるのではなく、重要度に合わせて並び替えることが目的の一つとしています。
少なくともプロモーション/ニュース/ソーシャル及び提案の4つのカテゴリーに分類した上で、ユーザーがより優先的に確認すべき通知をより分かりやすく表示するとしています。
今回追加された「通知整理」はPixel 9aを除いたPixel 9シリーズ以降のPixelが対象かつ「英語」のみです。そのため国内では実装されていませんが今後国内でも展開される可能性が高いのかなと思います。
以前のような分かりやすい進化ではない。

Android10の頃は「ジェスチャーナビゲーション」に対応など分かりやすい進化でしたが、今のAndroidは昔と比較すれば分かりやすい進化ではないと思います。かなり細かい部分をしっかり改善している印象で、それこそPixelを使っている人ほど恩恵を感じやすいのかもしれません。
ただ「分かりやすい新機能」は結局使うか/使わないかの二極化しやすいので、例え分かりにくくてもGoogle Pixelを使ってくれるユーザーが等しく恩恵を受けられる機能を丁寧にアップデートで重ねていった方が最終的にユーザーの満足度は改善しやすいのかもしれません。