少なくともQualcommの発表からもSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載した機種がSonyから出る可能性は非常に高いです。ちなみにQualcommは基本「受注生産」に近い形をとっていることに加え、TSMCの製造状況を考慮すれば、よほどのことがない限り変更されることはないと思います。
何より現状のラインナップでSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載する可能性があるすれば「Xperia 1Ⅷ」で現行モデルが文鎮化で問題を起こしたからこそ失敗は許されない機種だと思います。
とはいえ楽しみにしている機種であることに違いはなく期待していることがあります。
バッテリー容量の増加。
ここ数年でみるとXperia 1シリーズ/Xperia 5シリーズにXperia 10シリーズとバッテリー容量は同じく「5000mAh」となっており増えることもなければ減ることもないです。
一方でSonyの方によると数年前のXperia 10シリーズやXperia 5シリーズでサイドフレームをフラット形状に変更できた理由としてバッテリー技術の進化であることを教えてくれました。
もちろん手へのフィット感含めた持ちやすさの部分もあったと思いますが、サイドフレームに丸みを持たせていた理由の一つとしては「内部スペース」を確保するためだとしています。
一方でバッテリー技術が進化したことで、容量を維持しつつも小型化することが出来たからこそサイドフレームをフラット形状に変更することが出来たとの話です。このことを考えるとSonyはバッテリー容量を増やすことよりもバッテリーサイズの小型化の方を意識していた可能性があります。
当たり前の話ですがバッテリーが小型化すれば本体自体も軽くなる可能性があります。
増加は現実的なのか。
一方で今後SonyがXperiaのバッテリー容量を増加させることは現実的なのか。その上でネックになってくるのが「UN38.8」と呼ばれる国際輸送規格です。簡単に言えば「20W/h」を超えるバッテリーは「クラス9」に分類されるため「危険物扱い」になります。
そのためより輸送にコストがかかることからもメーカーとしては出来るだけ避けたいところ。ちなみにXiaomiやvivoがヨーロッパ向けモデルでバッテリー容量を減らす理由の一つがこの輸送規格だとされています。
一方でPhoneArt氏によるとXperia 1Ⅶのバッテリーは3.85Wで「19.25W」と規格内ギリギリという感じです。今後Sonyが搭載するバッテリーの仕様を変更するか不明ですが、仮に「3.7V」まで落とせばバッテリー容量は5400mAh程度まで増加させることは可能です。
あとはアジア向けの輸送業者だと「クラス9」でも追加コストが発生しにくいとの話もあるので、ヨーロッパ向けの展開をやめれば追加コストなくバッテリー容量を増やすことも出来るかもしれません。
現状だとSonyは「2日持ち」とアピールしていることからもバッテリー容量を変更しない可能性の方が高いのかなと思います。ただコストとの問題を考えてもまだ増やす余地はあるのかなと思います。
カメラの進化。
そしてもう一つ期待したくなるのがカメラの進化です。現行モデルで「超広角」が進化したばかりであることを考えると、後継機種で進化したとしても「広角」と「望遠」になります。
ただカメラセンサーを刷新するとなった場合にアルゴリズムの見直し含めてかなりコストがかかると言われているので「広角」と「望遠」の両方の刷新にはあまり期待出来ないのかなと思っています。
となると「望遠」の進化に期待したいところです。一応Sonyの発表によると光学3.5〜7.1倍の光学シームレスズームに対応しているとしていますが、実際に使っているとノイズが他社と比較しても多いです。
またセンサーサイズが小さいこともあり他社と比較して夜の撮影は特に弱いです。だからこそ中華系のような大型センサーとはいいませんが、せめて1/2.0インチ程度まで大型化してくれれば印象は大きく変わるのかなと思います。
デザインとのバランス。
ただSonyによるとXperiaはスマホだからこそスタイリッシュであるべきとしています。仮に大型センサーをペリスコープで搭載するとなれば現行モデル対比でカメラバンプは悪化する可能性がある上に、カメラ部分がより内部スペースを占めるようになるので他のコンポーネントを見直す必要も出てきます。
またこれ以上の大型化は、筐体サイズを見直さない限りカメラデザインを大きく変更する必要性も出てくるかもしれません。ただ正直なところSonyであれば上手くやってくれるのかなと思っており、個人的には6.5インチから6.7インチくらいまで大型化しても全く問題ないです。
それでバッテリー容量もカメラも強化できるのであればまさに御の字です。何より現時点で情報は全くないですがSonyは開発を進めていると思います。実際にどんな仕上がりになるのかは約半年後とだいぶ先ですが今から楽しみです。
