スペックは弱い。それでもXperia 10Ⅶが想定以上に「良い」と思える理由

GSM ArenaはXperia 10Ⅶのことを「実用的なミドルレンジモデル」と評価しています。少なくとも派手なスペックや挑戦的な価格設定はありませんが、ライトユーザーが求める電池持ちの良さ/取り回しの良さ/綺麗に撮れるカメラにフォーカスしている印象です。

またライトユーザーほど長く使うというニーズが高いからこそアップデートサポート期間を拡張しつつGorilla Glass Victus 2の採用やIP68など耐久性も意識している印象を受けます。

だからこそ「実用的」と評価されているのかなと思います。一方でスペック的には他社と比較すると見劣りする部分があり、その一つがSoCです。

Snapdragon 6 Gen 3を搭載したこと。

特に国内市場では「コスパ」が重視されていることからも「見栄えのいいスペック」が重要になります。そしてその一つとしてSoCでXperia 10ⅦはSnapdragon 6 Gen 3を搭載しています。

これはXperia 10シリーズの伝統ともいえ、Xperia 10Ⅶでも順当な進化とも言えます。ただ先日より発売されたAQUOS sense10はSnapdragon 7s Gen 3を搭載していることから見劣りします。

正直自分もXperia 10Ⅶが正式発表された時にSnapdragon 6 Gen 3を搭載していることを知って残念な気持ちになりました。その理由としてはスペックの見栄えが悪いので必要以上に叩かれる可能性があること。

だからこそ少しでも安くしてほしいと思い、7万円以下に期待していた感じです。

パフォーマンスの違い。

一方でパフォーマンスの指標としてベンチマークがありますが、AnTuTuで計測するとAQUOS Sense10に10万点近く劣る感じです。その上でYouTubeで以下のようなコメントを頂きました。

せめてスナドラ7であれば 検討はしたけどな。今の時代にスナドラ6は厳しすぎる。

個人的にはゲームをあまりやらないことに加え、自分がよくやっている「ホワイトアウトサバイバル」だと動作性に大きな違いを感じません。なのでちえほんさんのレビューを参考にさせてもらうとゲームに対する評価はほとんど変わらない感じです。

詳細はちえほんさんのレビュー記事を確認してほしいところですが、「モンスト」はAQUOS Sense10の方が評価が上に対してポケモンGOに関してはXperia 10Ⅶの方が評価が高いです。

そして負荷がかなり高い「原神」に関しては同じ評価で、Xperia 10Ⅶが気にすべき部分としては長時間負荷をかけた際に発熱がしやすいこと。なのでスペックの見栄え的にはSnapdragon 7シリーズの方がいいと思いますが、実用的な範囲でみるとそこまで気になるような差ははないのかもしれません。

結局今のスマホ向けのSoCは細分化されすぎていて以前のような分かりやすい違いがなくなってきているのも原因の一つかもしれません。

動作性の違い。

また実際に使っていてAQUOS Sense10で気になる部分としては画像処理のもたつきです。基本的な日常動作においてXperia 10Ⅶと比較するとほとんど変わらないですが、カメラだけはもたつきを感じることがあります。

一方でこのもたつきは「RAM」の違いが原因とのコメントを頂きました。自分が購入したのは「RAM6GB」モデルでドコモでみればRAM6GBモデルしか扱いがないです。

実際にRAM8GBモデルを使っていないため何ともですが、今までの経験上RAMが底上げされてカメラの画像処理が改善されたことはあまりないです。

結局はチューニング?

それこそXperia 10シリーズは長らくRAM6GBを採用してきましたが、シャッターラグに関しては数世代前から改善しています。詳しい知識がないため何ともですが結局のところSoCとメーカーのチューニング次第で、RAMがそこまで影響しているのか個人的に疑問に感じてしまう感じです。

何より多くのユーザーはキャリアで購入する傾向で、キャリアでRAM6GBモデルしかなかったらRAM6GBモデルを購入すると思います。結局上位構成が売れているように見えるのはオタクとアーリーアダプターが上位モデルを好むからであって、多くのユーザーはベースモデルを選びます。

その中でSonyは抑えるとこは最低限おさえている感じで、だからこそ「実用的」と評価されるのかもしれません。正直スペックを見ても面白味は全くないのかなと思います。

ただ細かい部分の改善を頑張ってくれているからこそ、実際に使ってみると期待値を超えて思っていたより良いとなるのかもしれません。