Appleにとって2025年はチャレンジの年だった可能性があり、iPhone 11シリーズの頃からブラッシュアップは重ねてきたとはいえデザイン自体は大きく変わらなかったですがiPhone 17 Proシリーズでデザインを刷新に。
放熱対策を強化するために「Unibody」を採用しており、言ってしまえばアルミが剥き出しのようなデザインになりました。そしてもう一つがラインナップで従来の「Plus」モデルを廃止して、新たに「Air」を追加しました。
ただ直近の情報をみると11月下旬で生産は完全に停止した上で、後継機種に関しては「無期限」に延期されたと言われています。こうなってくると「iPhone Air」は失敗だったのか。
価格とのバランス。

新しい技術を採用するとなれば、そもそも研究開発費に製造コストが嵩みやすいです。つまり本体価格にも影響が出やすく、国内価格でみれば約16万円で、アメリカでみれば$999と決して安いとは言えない価格設定にはなっています。
| 直販版 | |
| iPhone 17 | 12万9800円 |
| iPhone Air | 15万9800円 |
| iPhone 17 Pro | 17万9800円 |
| iPhone 17 Pro Max | 19万4800円 |
研究・製造にコストがかかっていることに加え、A19 Proの搭載などiPhone 17 Proシリーズに一部寄せてあることからも「Pro」寄りの価格設定になるのはまだ分かります。
ただPixel 10シリーズへの批判でも分かるように、国内価格で10万円を超える機種は「出来ないことはあってはならない」との価値観を持っている人が圧倒的に多いです。このことを考えるとiPhone Airは出来ないというよりはバランスの悪さが目立つiPhoneであることに違いはないです。
求めていた4つ目のモデルではない。

Appleがどのように考えているのか不明ですが、iPhone 12シリーズで4モデル構成になってから「4番目」のモデルは定着していないです。また求めている人の声が大きいだけかもしれません、「コンパクトモデル」をいまだAppleに求めている人がいる印象です。
そして失敗したかどうかは別としてAppleが証明したこともあります。
| 近年のラインナップで証明したこと |
| ハイエンドコンパクトモデルのニーズは限定的であること(6.3インチ以下) |
| 薄くて軽くてもデカいと欲しがる人は少ない |
もちろんユーザーからすれば安いに越したことはないと思いますが、「薄くて軽い」とか「小さくて軽い」とか付加価値に投資する人はかなり限定的。なので市場の反応としてはiPhone AirもiPhone 12 miniを想定より高いと売れずに終わるという感じです。
一部噂によると薄型特化モデルの開発を進めていた中華メーカーもiPhone Airの販売不調を受けて一斉にキャンセルしたと言われており、今後市場のトレンドになる可能性は現時点での状況をみる限りは低いのかなと思います。
失敗だったのか。

iPhone Airは失敗に終わるとの声も多いですが、個人的にはそもそも販売を継続することを目的にしていたのか疑問に感じます。仮にフラッグシップモデルとして継続させることが前提であれば、リークにあったように名称は「iPhone 17 Air」でも良かったと思います。
ただ実際には「iPhone Air」となっていることからも、少なくともiPhone 17シリーズにおける4番目のモデルとして準備をしていなかった可能性があるのかなと思います。
想定以上の売れ行きを記録していたのであれば、命名規則を変更して継続する可能性もありますが、初代だけでみれば継続を前提に見えないです。これは「mini」や「Plus」との決定的な違いであり、強いていうなら不定期で出ていた「SE」寄りの立場に近いのかなと思います。
実験的な立ち位置。

一方でSamsungやAppleを見ると何より「品質」を重視している印象になります。ここが中華メーカーとの大きな違いだと思っており、中華メーカーも自社で十分な品質テストを行なった上で最新技術を採用していると思いますが、SamsungやAppleはより慎重な姿勢を見せている印象を受けます。
その中でAppleがiPhone Airを通して確認したかったのが、薄型化/小型化/軽量化されたコンポーネントの品質なのかなと思います。これはサプライヤーの製造品質も含んでいる可能性があり、あとはユーザーからのフィードバックを集めて改良を重ねるだけかなと思います。
おそらくですが2026年に登場が予測されているiPhone Foldで採用したいコンポネートや技術をiPhone Airで先に試した可能性があるのかなと思います。それこそiPhone FoldはiPhone Airと比較にならないほど高くなる可能性があるからこそ品質はより重要になります。
実際のところは分からないですが、「売り上げ」という部分では失敗だったのかもしれません。ただ一方で推測通りコンポーネントの品質テストの側面があるのであれば、今後のデータ次第ではAppleは当初の目標を達成できる可能性があり、まだ失敗と判断するには早いのかなと思います。
何より直近の情報通り後継機種が無期限延期されたかも不明です。ただフラッグシップモデルで5モデルは多いかなと思っており、仮に折畳式機種の名称に「ナンバリング」が採用されているのであればiPhone Airは市場テストの側面が強かった可能性がより高くなるかなと思います。