Googleはシェア拡大の狙いもあったと思いますが他社が半導体不足や世界的なインフレの影響から値上げをする中で価格を前モデルから維持。その結果Pixel 6シリーズやPixel 7シリーズは他社より安くで「コスパがいい」と話題になりました。
一方でPixelが安いと感じたのは定価だけではなくストアクレジットと下取りだと思います。ただ一部ユーザーからすればこの手法が気に食わず、単純にストアクレジットをなくしてその分定価を安くしてほしいとの声もあります。
ではなぜGoogleはストアクレジットをやめないのか。
ブランド価値の維持。

Google Storeで安売りを乱発していることからも現時点でブランド価値があるのか微妙なところではありますが、一つ目の理由としてはブランド価値を維持するためとの声があります。
定価が高いほどブランド価値はは上がりやすいです。とはいえSamsungやAppleのようなブランド価値があるわけではないからこそ、キャンペーンを利用することでユーザーの実質負担金を抑制して売り上げを伸ばしているとも言われています。
ユーザーの心理も。

またプロモーションの見せ方次第で売り上げに大きな影響を与える可能性があります。例えばPixel 10 Pro XLは19万円で仮にストアポイントが3万円だとしています。ストアポイントを廃止して定価を値引きした場合だと16万円になります。
ただ「16万円」という数字だけを見た時に高いか安いかで見ると多くのユーザーは高いと感じると思います。インフレがすすんでもユーザーの価値観が合わせて変わるわけではなく、オタクですらいまだ10万円が一つの指標になっている印象です。
このことを考えると16万円は高いことに違いはないです。一方で用途は限定的とはいえ3万円のポイントがもらえる方がお得感が増した感じるユーザーが多い印象を受けます。
単純に定価を安くした分今後プロモーションがないパターンと定価は高いけどプロモーションのおかげで安く見える場合だと後者の方が動きが出やすいです。ちなみに小売店での経験上、価格は一緒でも「セール」のPOPをつけると売れるようになっていたので、いかにお得感を出すかが重要であって、その価格が実際に安くなっているよりも重要なのかなと思います。
販売構造や利益構造の問題。

またストアポイントは「お得感」を演出する一方で価格調整の役割を担っている可能性もあります。メーカーがグローバル展開する際に市場ごとで為替/関税/消費税/など各種コストに加え小売店への卸値なども関連してくる可能性があります。
またメーカーとしては売れることに期待しているとは思いますが、為替の変動リスクや在庫のリスクなどを考慮すると定価は維持した方が管理しやすいです。仮にストアクレジットの分安くしようとなった場合、様々なリスクを回避するためにも製品開発の段階から全て見直す必要があります。
下手したらハイエンドモデルだったのがミドルレンジモデルにしないとリスク回避が出来ないということになるかもしれません。一方でストアクレジットであれば、リスクをある程度抑えつつも、市場動向に合わせて臨機応変に設定することが可能でメーカーとしてはプラスの面が多いです。
ユーザー視点で見ればストアクレジットの分安くしてほしいと思うからもしれませんが、そもそも定価19万円の機種と定価16万円の機種では全く違うということになります。
ブランドロイヤリティの改善。

そしてGoogleは何より「広告」の会社であり、自社の広告を表示できるGoogle関連のサービスを使ってほしい。またGoogle One含めたサブスクも用意してあり、Googleとして自社サービスに課金してくれるユーザーを増やすのが狙いです。
なのでiPhoneからユーザーを奪うのは目標達成するための手段の一つであり、Galaxyは同じAndroidであることを考えると別に勝つ必要もないです。ただ端末を安くしてばら撒いてもユーザーが気に入ってくれないと課金にも繋がりません。
だからこそブランドロイヤリティを上げることが最優先となっている感じです。また小売店の時もそうでしたが、いわゆる「バーゲンハンター」は店にとって何の旨味もなくむしり赤字的な存在です。
小売店がセールをやる理由は「特売品」を用意することでユーザーに店に来てもらうことです。そして特売品以外の商品も買ってもらうことで売り上げを拡大して、欲を言えば店側が買ってほしい商品を買ってもらうことです。
これと同じで「安い機種が欲しい人」をどんなに集めても自社サービスへの課金に繋がらないです。またユーザーをできるだけ囲い込むためにもストアポイントを上手く利用しているのかなと思います。