赤字ギリギリだった。Xperia 5シリーズはなぜ終焉になってしまったのか

今年登場した最新世代でみるとXperia 10Ⅶは約8万円に対してXperia 1Ⅶは約21万円と13万円近くの価格差があります。一方で市場全体で見た時にフラッグシップモデルで見れば13万円前後が一つの目安になっていることからも、現状のXperiaのラインナップだとユーザーにとって丁度いい選択肢がありません。

だからこそXperia 5シリーズの復活が期待されますが残念なことに2年連続最新機種が出なかったことを考えると今後も期待出来ません。ではなぜXperia 5シリーズは終わってしまったのか。

利益率が薄い。

Xperia 5シリーズの分かりやすい特徴の一つとして「ハイエンドコンパクト」モデルであったことだと思います。Xperia XZ1 Compactの時のようなサイズ感ではありませんが、大型化が進む市場の中でみればコンパクトに属する機種の一つだったのかなと思います。

またスペックが全く一緒というわけではありませんが、プレミアムモデルであるXperia 1シリーズと同じコンポーネントを出来るだけ採用していた印象を受けます。だからこそXperia 5シリーズはより注目を集めた可能性があります。

コンポーネントのコストが増加。

一方でXperia 1シリーズと可能な限り同じコンポーネントをより小さな筐体に搭載する必要があることからも筐体サイズに合わせてコンポーネントを再開発する必要があります。

つまり余計にコストがかかっている可能性があります。また近年コンポーネントの価格が上昇している中で、世間一般的なイメージとして「小さいほど安い」というイメージが強いです。

つまりコンパクトモデルの方が開発コストが嵩みやすいのに本体価格は安くしなければいけない。このことをからも利益率がどんどん悪化していったと言われており、散々高いと批判されたXperia 5Ⅴの直販版における約14万円は赤字ギリギリだったとも言われています。

つまり利益率と価格のバランスがとれなくなったことからもXperia 5シリーズを終焉させた可能性があります。

ラインナップの見直し。

またSonyによるとモバイル部門は「収益性も悪い」ことに加え今後成長性もないことを明らかにしています。ただ通信関連技術を発展させるためにモバイル部門を継続させていく以上「利益率」を改善させる必要があることに言及。

その中で特に採算性の悪いXperia 5シリーズをカットすることで開発リソースを集中させコストカットをはかったと判断することが出来ます。実際にどの程度のコストがかかっているのか不明ですが、スマホ一台を開発するのに、我々素人がイメージしているよりもめちゃくちゃお金がかかっているとの話です。

ちなみにその当時勢いがあったHuaweiのHuawei P30シリーズだったと思いますが、シリーズで2機種を開発するのに3000億円近くのコストがかかっていたとの話もあります。

流石にSonyにここまでの予算はないと思いますが、ラインナップを整理することは利益率を改善させるためには合理的なのかなと思います。

販売不振。

またXperia 5Ⅴで見ればSoftBankは取扱なしでauに関してはオンラインショップ限定と従来通りオンラインでもオフラインでも販売したのはdocomoくらいでした。単純に考えればXperia 5シリーズの売り上げが芳しくなかったからこそauとSoftBankはより消極的になったと判断することが出来ます。

以前Sonyの方に聞いた感じだと価格が安くなるほど台数が出ると言っていたのでXperia 1シリーズよりは売れていた可能性があります。とはSonyにとっての目標販売台数に届いていなかった可能性があり、出しても採算性が悪すぎると判断した可能性があります。

またコンセプト的にもXperia 5シリーズはレギュラーフラッグシップモデルで、Xperia 1シリーズほどSonyの拘りが反映されているわけではなく、Xperia 10シリーズほど安いわけでもなく中途半端に見えていた可能性があります。

なけばないと両極端に感じるラインナップですが、あってもXperia 5シリーズは中途半端な立ち位置に見えると非常に難しかったのかもしれません。

コンパクトモデルの需要。

少し前の統計ですがグローバル全体で見た場合6.0インチ以下の機種のシェアは1割以下と言われています。そもそもこの条件を満たす機種がほとんどないことからもシェアが低いのは当たり前ですが、需要がないからこそメーカーも該当する機種を出さないと判断することが出来ます。

Appleは「mini」モデルを出しましたが結局は2世代で終了しました。いまだにネットでは「ハイエンドコンパクトモデルが欲しい」との声を聞きますが、実際のところは「安いコンパクトモデルが欲しい」という感じで、iPhoneのminiモデルも価格が高くて売れなかったと言われています。

直近の中華系の動きをみると「6.3インチ」が実質mini扱いとなっており、今後これより小さいモデルはなかなか出てこないと思います。市場の流れが今後変わって、高くてもハイエンドコンパクトモデルが欲しいという声が増えれ違うのかもしれませんが、安いコンパクトモデルがほしいという声が継続するのであれば復活する可能性は低いのかなと思います。