2025年完全に終焉へ。Xperiaのアスペクト比21:9は結局失敗だったのか

国内では10月上旬より発売されたXperia 10Ⅶですが市場の反応はよく、近年のXperia 10シリーズの中では最も評判が良い印象を受けます。もちろん売り上げという部分は今後の情報を待つ必要がありますが、自分のチャンネルでXperia 10シリーズがここまで誉められているのは珍しいくらいです。

Xperia 10Ⅶが売れている要因はいくつかあると思いますが、その一つはデザインの刷新なのかなと思います。そしてXperia 10Ⅶの登場によって現行シリーズの特徴の一つだったアスペクト比21:9が終了したことになります。

こうなるとアスペクト比21:9は失敗だったのか。

アスペクト比21:9のメリット。

一部噂によるとSonyはXperia 1で搭載予定のアスペクト比21:9/4Kに対応したディスプレイをXperia XZ3より前に開発を開始していたと言われています。ちなみにXperia XZ3が正式発表されたのは2018年下半期で、Xperia 1は2019年上半期です。

実際の開発期間がどの程度あったのか不明ですが、Sonyにとってアスペクト比21:9/4Kは肝煎だったのかもしれません。そしてアスペクト比21:9のメリットを確認していくと以下のようになります。

アスペクト比21:9のメリット
映画の2.35:1に近いため映画をフルスクリーンで楽しむことができる。
ディスプレイが縦に長いため画面分割した際にコンテンツを確認しやすい。
ディスプレイに合わせて本体も縦長になるため横幅が抑制され片手操作しやすい。

個人的に歴代Xperiaを使ってきて感じたメリットは片手操作しやすいデザインかなと思います。また一度に表示できる情報量も多いため一覧性に優れているのもメリットだったと思っています。

今こそ中華系の折畳式機種のサブディスプレイはアスペクト比21:9を採用していますが、通常のバータイプでみればデザインの差別化という部分でもポイントだったのかもしれません。

アスペクト比21:9のデメリット。

一方でデメリットを確認すると以下のようになります。

アスペクト比21:9のデメリット
一覧性に優れている反面表示されるコンテンツは小さくなりがち(文字が小さくて見にくい)
スマホ用アプリが十分に最適化されていない
映画ですらアスペクト比21:9に最適化されていないものが多数ある

映画をフルスクリーンで楽しめるのは大きな特徴でしたが、そもそもアプリによってはアスペクト比21:9に最適化されておらず黒帯が発生する。つまりアスペクト比21:9を採用しているからこそコンテンツが小さく表示されて見にくいとか。

「映像」に特化した結果日常使いとのバランスが悪いとの評価も多く、本体のデザイン含めてユーザーによって大きく評価が分かれた感じです。

時代遅れに。

また従来はスマホで映像を楽しむとなれば「映画」だったのかもしれませんが、パンデミックや5Gの普及において様々な動画コンテンツが普及した感じで、分かりやすい例としては「YouTube」なのかなと思います。

またYouTube shortやTikTokなど縦動画が流行っており、むしろこれらコンテンツは一般的なスマホのアスペクト比に最適化されていることからアスペクト比21:9を採用していることでユーザビリティが下がった印象を受けます。

今後スマホで動画を見るニーズが高くなるというSonyの先見の明は良かったと思いますが、それは「映画」ではなかったことがマイナスになった可能性があるのかなと思います。

結局失敗だったのか。

少なくとも今年登場した新型Xperiaを見るとアスペクト比19.5:9に変更されています。アスペクト比19.5:9に変更して発生したメリットについては言及していますが、逆にアスペクト比21:9をやめた理由には言及していません。

なのでSony内部で失敗だったと捉えているのか不明ですが、発表された製品をみる限り「失敗だった」と捉えてもいいのかもしれません。Xperiaユーザーは中高年が中心と言われており、切実な問題の一つとして「老眼」があると思います。

ただアスペクト比19.5:9に変更したことで歴代と比較してコンテンツが大きく表示されるので見やすくなると思います。また今までは余白や黒帯が発生していたアプリでもフルスクリーンに近い感じになると思うので臨場感がます可能性があります。

結局のところSonyのブランド哲学として「アスペクト比21:9」は成功だったかもしれませんが、商品としてみた場合は失敗という形に終わったのかもしれません。一方でアスペクト比では普遍的になったからこそ、今後ディスプレイでどのようにSonyらしさを出していくのか非常に楽しみです。