Sonyもコストカットに尽力しているとはいえ他社と比較するとXperiaの価格がどうしても高いことが多いです。また現状だとXperia 1ⅦとXpria 10Ⅶの価格差は12万円くらいあり極端すぎるのかなと思います。
少なくともユーザー視点でみればXperia 1シリーズとXperia 10シリーズの間に中価格帯の機種を出してほしい。もしくはXperia 1シリーズをもう少し安くしてほしいとの声。
Xperiaを安くする上でよく聞く声の一つとして搭載SoCです。ではなぜSonyはSnapdragonよりコストが安いと言われているDimensityを採用しないのか。
Qualcommとの関係。
海外のリーカーによると噂に過ぎませんが、Snapdragon 8 Eliteのコストは$190前後に対してDimensity9400は$150前後だっとも言われています。もちろんコストはメーカーの仕入れ量によって変わってくると思いますが、同じ世代のSoCとみた場合かなりの価格差があります。
だからこそXperiaは少しでも価格を下げるためにDimensityを採用すべきとの声があります。一方でSonyがSnapdragonを継続採用する理由の一つ目としてはISPを共同で開発しているからとの声があります。
Snapdragonを標準搭載しているISPをSonyと共同開発することで搭載機種のカメラ性能の底上げを狙っている。またSonyとしてもSnapdragonのISPの開発に関与しているから、XperiaにSnapdragonを採用した方がチューニングなどがしやすいと判断することが出来ます。
逆にコストがかかる可能性。
つまりDimensityに切り替えた場合にSonyはXperia用にチューニングを見直す必要があることからコストが増加する可能性があり、とても合理的とは言えない状況にあります。
ちなみに他社になりますがカメラソフトに強い拘りがあるGoogleですら今まではコストカットのためにGoogle TensorにSamsungのISPを統合していたくらいです。ただGoogle Tensor G5ではついにGoogle独自のISPに切り替え。
海外サイトによると通常であれば長い開発期間とコストがかかるため独自ISPを開発するメーカーは少ないと指摘。だからこそGoogleがSamsungとGoogle Tensorを共同開発してきた最大のメリットは独自ISPの開発に繋がったことだと指摘しているくらいISPの開発は重要でありながらも費用対効果が悪い。
このことを考えると余裕がないSonyにとってDimensityへの切り替えによるとチューニングの見直しは無駄なコストに見えるのかもしれません。ちなみにあるユーザーによるとXperiaのカメラに大きく貢献してきたのはSnapdragonであり、Snapdragonを使ってきたからこそ今のXperiaのカメラがあると指摘しています。
最高峰のイメージではない。
直近でみればだいぶそのイメージが変わってきたとも思いますが、Dimensityのチップはフラッグシップ向けとはいえSnapdragonの格下と考えている人も多いのが現状です。
これはメーカーとQualcommの契約によっても左右されている可能性がありますが、例えばOppoはOppo Find X8とOppo Find X8 ProではDimensity9400を搭載しており、最上位となるOppo Find X8 UltraではSnapdragon 8 Eliteの搭載と同じシリーズであっても搭載SoCが分かれておりvivoも同様の流れです。
一方でXiaomiやHONORで見るとフラッグシップであれば共通してSnapdragonを採用しておりメーカーによって対応が異なります。実際に開発陣がどのように捉えているのか不明ですが、先ほどのISPや5Gモデムなど品質部分においてDimensityはSnapdragonより劣っていると評価されることが多いのも現状です。
Xperia 1シリーズはプレミアムモデルという位置付けだからこそ、ブランドイメージからもSnapdragonの採用に固執している可能性があるのかもしれません。
安くなるとは限らない。
記憶違いだったら申し訳ないですが、Noting Phoneが魅力的なSoCを搭載できる理由の一つとして、元OnePlusのトップを務めていたカールCEOの人脈によるものも大きいとの指摘があります。
このことを考えるとSonyがMediaTekに契約を交渉すれば簡単に取引ができるようになるとも限らず、何より取引はできるようになったとしてもSonyにとって条件がいいかは別の話のなります。
結局のところSoC自体の単価で見ればSnapdragonよりDimensityの方が安いと言われていますが、ISPのチューニングやXperia本体への最適化に加え各種通信テストなど、もろもろ含めるとむしろ高くなる可能性があり、Sonyとしてはリスクが増すだけの可能性もあります。
だとすれば例えばSnapdragon 8 Elite Gen 5ではなくSnapdragon 8 Gen 5など、同じSnapdragonの中でSonyのニーズに合わせたSoCを選択する方が合理的なのかなと思います。