例年通りであればXperia 10シリーズは上半期にXperia 1シリーズと合わせて正式発表されていましたが、今年登場したXperia 10Ⅶは例年と異なり下半期に正式発表されました。
正直単独の発表に切り替えたことからも何か「サプライズ」があるのか期待していましたが、実際にはXperia 10シリーズの延長線です。ただグローバルで見ると品切れが目立つ感じで市場の反応はかなり良い印象を受けます。
ではなぜXperia 10Ⅶはここまで市場の反応が良いのか?
バランスの良さが改善。

価格帯を考えると仕方ないですが歴代Xperia 10シリーズをみるとコストカットが目立つ印象でした。また他社と比較すると利益重視だからこそスペックは一段階下がる感じで、「割高」と悪目立ちしていた印象を受けます。
あくまでも推測に過ぎませんが、Xperia 10Ⅶが高評価を獲得している理由の一つとしてバランスの良さが改善したことです。アスペクト比の変更で持ちにくくなったとはいえ他社の標準モデルと同程度の大きさはキープしています。
また従来と同じく軽さは継続しており、さらにXperia 10シリーズでは初めて120Hz表示に対応したことで動作性がだいぶ滑らかになった印象を受けます。またライトユーザーが重要視しているバッテリーに関しても「2日間」使えると電池持ちの良さをアピールしています。
実用性の改善。

またアスペクト比が19.5:9に変更されたことでコンテンツがより大きく表示されるようになるので視認性は改善しています。むしろXperia 10シリーズはライトユーザーがターゲットになっていたことからも最初からアスペクト比21:9を採用する必要がなかったのかなと思います。
また長年のネックだったアップデートサポート期間が拡張されており、最大で6年に対応と最高とは言えませんが他社に見劣りしない期間に対応したのも魅力の一つになっているのかもしれません。
またAIに乏しいとはいえXperia 10シリーズで初めて「かこって検索」に対応したのもポイントだと思います。またカメラもだいぶよくなっており、ライトユーザーが求める部分はしっかり底上げした上で実用的な部分もしっかり底上げされたからこそ高評価を獲得しているのかもしれません。
Sonyらしさを継承。

またミドルレンジモデルなので他社にも選択肢がまだ残っているとはいえ、Xperia 10ⅦではSDカードスロットやイヤホンジャックの搭載は継続されています。他社が割と積極的に排除している中でSonyはレガシー機能を継続してくれている貴重な選択肢であることに違いはないです。
また前モデルと比較して強めの加工感はなくなっており、Sonyがコンセプトに採用している「現実をより忠実に撮影する」を歴代と比較して体現している印象を蹴ます。
歴代Xperia 10シリーズはSNS映えを狙ったのか加工感が強めでXperiaらしさがなかったのがXperia 10Ⅶではだいぶ良くなった。また他社が割と疎かにしやすいスピーカーに関しても着実に強化しています。
Xperiaの中ではお得感あり?

少なくとも市場を牽引するような存在ではなく、Xperia 10Ⅶより価格が安く魅力的な選択肢が存在しています。ただXperia 10Ⅶは歴代シリーズと比較した感じだと、ミドルレンジモデルでありながらもSonyの技術をある程度引き継いだ価格抑制モデルと評価されている可能性があります。
そのため前モデルと比較してお得感が増した結果興味を持ったユーザーが多いのかもしれません。正直直販版の7万4800円はめっちゃ安いとは思えませんでしたが前モデルの発売当時の価格が7万円だったことを考えると、これだけ進化して5000円程度の値上げに留まっているのは安いかもです。
またキャリアモデルに関してはプロモーションを上手く活かすことで実質負担金をより抑制することも可能です。
絶対的なサイズ感。

またデザインの刷新も評価されている可能性があり、従来の「縦長」というイメージが完全に消えました。またコストの問題もあると思いますが市場のニーズからもスマホの大型化が進んでいますが、Xperia 10Ⅶは比較的コンパクトなサイズ感を維持しています。
特にライトユーザーからすれば長時間スマホを使うというよりは、短時間で快適に使えた方がいいので持ちやすや軽さの方が重要視される傾向にあります。もちろんデザイン自体は好みがあり、サイズ感に関しても色々な意見があると思います。
SoCだけで見ればもっと頑張って欲しかったところですが、正直そんなの気にするのは自分のようなオタクだけです。何よりライトユーザーにとって分かりやすい魅力を実装することが出来たからこそ多少高くても興味を持つユーザーが増えたのかもしれません。